2025.08.30

CARS

スウェーデンの森林地帯を豪快に走り抜けたくなる! ボルボ EX30 クロスカントリーが日本上陸

ボルボ EX30 クロスカントリー。全長×全幅×全高は4235×1850×1565mmで標準のEX30より少し大きい。0-100km/h加速は3.7秒と、これまでのEX30と比べて5.7秒と段違いの速さだ。一充電走行距離は500km(WLTCモード)。価格は649万円。

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ボルボの電気自動車EX30に、ツインモーターのクロスカントリーが加わった。北欧の厳しい大自然にも対応できるタフさと、都内でも扱いやすいボディサイズを兼ね備えたニューモデルにENGINE編集長の永野が試乗した。

地上最低高はEX30より20mm高い

今年2月に最もコンパクトなボルボの電動SUV、EX30に試乗した。一般的に雪道には不向きとされる後輪駆動のEX30を、あえて冬の上越で走らせてみようという試乗会だったのだが、路面の状況が悪い高速道路でも、雪の壁に挟まれた狭い一般道でも、その挙動が終始安定していたことに感心したのを覚えている。

それから半年経った今年8月、再びEX30に試乗する機会を得た。今回、ステアリングを握ったのは、EX30でもオフロード色の強いクロスカントリーというツインモーター・モデル。真冬の上越から一転、真夏の東京でその実力を試すことになった。

もともとクロスカントリーは、1997年の初代ボルボV70で初めて設定されたシリーズ。スウェーデンの厳しい冬を想定した、全天候対応型のモデルとして誕生した。そのコンセプトにあわせ、EX30クロスカントリーの地上最低高は、これまでのEX30より20mm高い195mm。専用の19インチのアルミホイールタイヤを装着しているほか、オールテレイン・タイヤが純正アクセサリーとして用意されている。さらにサスペンションも、フロントおよびリアのスプリングを少しソフト寄りに設定したことにより、未舗装道路や悪路での衝撃も吸収しやすくしたそうだ。



だがEX30 クロスカントリーのオフローダー感を最初に強く印象づけるのは、厚みのあるフロントとリアのスキッドプレートや、ホイールアーチ・エクステンションといった、エクステリアのデザインである。マットブラックのフロントマスクも凝っていて、そこには等高線のような模様が描かれている。

実はこれ、スウェーデンの北極圏にあるケブネカイセ山脈の地形を表現したアートワークで、よく見るとこの地を示す緯度と経度が記されている。全般的にEVらしいシンプルなデザインでありながら、こういった遊び心を忘れていないのが、EX30 クロスカントリーの楽しいところだ。

インテリアはというと、これまでのEX30と同じミニマルなデザインであることに変わりはない。環境に配慮し、いたるところにリサイクル素材やバイオ由来の素材が使われているが、スカンジナビアの常緑松林にインスパイアされたという車内は、そこにいるだけで森林浴をしているような、落ち着いた気分になる。

BセグメントのSUVでありながら、車内がとても広く感じられるのもこのクルマの特徴だ。EX30の全モデルにはハーマン・カードンの音響システムが採用されているが、EX30 クロスカントリーでは、あえてダッシュボード上のサウンドバーにスピーカーを集約させた。そのおかげでドアまわりはすっきりとし、そこに大きな収納スペースを設けることもできたのである。またルーフのほぼ全面がガラス張りのパノラミック・ルーフになっているのも開放感があって気持ちがいい。





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