2025.09.13

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295kmも走れる?軽EV「ホンダ N-ONE e:」発売!実用的な軽EVとして使えるのか

295kmの航続距離を誇るホンダ N-ONE e:(9月12日発売)

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ホンダは、新型軽乗用EV(電気自動車)「N-ONE e:(エヌワン イー)」を9月12日に発売した。1回の充電で295km(WLTCモード)の航続距離を実現しているN-ONE e:は実用的な軽EVと言えるのだろうか。

9月12日から発売される軽EV「N-ONE e:」は意外にも実用的

新型軽乗用EV「N-ONE e:」は、愛着の湧くエクステリアデザインや、ホンダ独自のパッケージング「M・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想」を乗用車の原点であるN360から継承しながら、EVならではの力強くクリーンな走りと静粛性、そして日常使いに安心感をもたらす航続距離295kmを実現したモデルだ。

ホンダ N-ONE e:(航続距離は295km、N-ONEと同様の実用性)

何気ない毎日を生き生きと活発なものにする“日常のパートナー”として、日々の生活になじむシンプルさを追求するとともに、給電機能やV2H(Vehicle to Home)など、EVならではの便利で暮らしに役立つ機能も備えていることも特徴となっている。

より視界が広いディスプレイレス仕様も用意し街中で使いやすさを追求

エクステリアは、N-ONEのデザインをベースに、EVならではのクリーンさが特徴だ。

フロントフェンダーやリアまわりのガラスを含むテールゲート全体に強い張りを持たせた曲面に仕上げることで、上質な立体感と軽快で安定したスタンスを表現している。

すっきりとしたリアビュー

インテリアは、インストルメントパネル上部を薄さが感じられる造形とすることで、室内の広がりを感じられる空間となっている。これにより、前方視界が広がり、車幅感覚もつかみやすくなる。

e: L

また、生活圏での移動が中心の場面においてナビの使用頻度が少ない方向けに、インストルメントパネル上部が完全にフラットになるディスプレイレス仕様(ナビレス仕様)もラインナップ。この仕様は、よりよい視界とシンプルで開放感のある室内空間となっている。なお、ナビレスでもスマートフォンとBluetooth接続することで音楽を聴くことが可能だ。

e: G

さらに、ホンダの軽乗用車として初めてシングルペダルコントロールを採用。アクセルペダルの操作だけで加減速・完全停車まで行うことができる。

シングルペダルコントロール

近所に出かける際の使いやすさを想定した内装やシングルペダルコントロールにより、日常使いしやすいクルマとなっている。

N-ONEと同様の室内の広さやユーティリティで快適なパッケージ

軽EVの「N-ONE e:」では、N-ONEの特長でもある“室内の広さ”と“使い勝手の良さ”を継承。

フロア下に搭載するバッテリーを薄型化することで、大人4人が快適に乗車できる空間を確保している。

十分な広さの室内

また、ダイブダウン機構によりリアシートを倒すことで、荷室から続くフラットな床面を実現しているのもポイントだ。さらに、チップアップ機構により座面をはね上げると背の高い荷物が積載可能になる。多彩なシートアレンジと使い勝手の良さはN-ONEと同等だ。

シートアレンジ

加えて、より自然な運転姿勢が取れるよう、N-ONEに対しステアリングを37mmドライバーに近づけている。このような細かな変更点もユーザーにとって重要なポイントだ。

N-ONE e:のサイズは、全長3995mm、全幅1475mm、全高1545mm。N-ONEと同等のサイズであり、軽ハイトワゴンとしては低めであるため、立体駐車場に駐車することも可能だ。

WLTCモードで295kmもの航続距離を誇り急速充電にも対応

N-ONE e:は、N-VAN e: (エヌバン イー) と同様にフロントグリルに充電口を配置。充電しながらスムーズに乗り降りできるようになっている。また、毎日の生活の中で安心して使えるだけの航続距離295km(WLTCモード)を達成しているのもポイントだ。

充電時間は、普通充電で約4.5時間、急速充電(N-ONE e: Lグレード)で約30分を実現。加えて、バッテリー冷却・加温システムにより、夏季や冬季でも航続距離や充電時間が安定するよう設計されている。

急速充電に対応しているN-ONE e:

さらに、AC外部給電器「Honda Power Supply Connector(パワーサプライコネクター)」を使用することで最大1,500Wまで出力が可能。アウトドアなどの外出先での利用だけでなく、夜間の安価な時間帯に充電した電気を日中にV2H機器を介して家庭で使用することで、電気代の節約にも貢献する。非常時には家庭の電源としても活用できるため、万が一の備えとしても役立つ。

渋滞運転支援機能はホンダ軽自動車初採用

先進の安全運転支援機能「Honda SENSING」は全タイプに標準装備される。また、ホンダ軽自動車として初めて「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」を搭載。さらに、衝突事故での二次被害軽減を支援する技術である「衝突後ブレーキシステム」をN-VAN e:に続いて採用している。

N-ONE e:では、ホンダコネクトを利用することができる。ホンダの会員制サポートサービス「Honda Total Care(ホンダ トータル ケア)」のIDを取得すれば、スマートフォンアプリから充電状況の確認や各種リモートでの操作が可能だ。



なお、N-ONE e: Lグレードでは、Hondaリモート操作、緊急サポートセンター、自動地図更新を利用できる「Honda Total Careプレミアム」を選択できる。さらにオプションとして「Honda ALSOK 駆けつけサービス」、「Hondaデジタルキー」、「車内Wi-Fi」を追加することも可能。

ホンダ N-ONE e:のグレードおよび価格

ホンダの軽乗用EV「N-ONE e:」のグレードおよび価格は次のとおり。
・N-ONE e: G=269万9400円
・N-ONE e: L=319万8800円
なお、CRV補助金(57.4万円)を受けることが可能であるため、実質的な価格は約212万円〜となる。

エンジンを搭載するN-ONEとEVのN-ONE e:ならどちらを選ぶべきか

ホンダの軽自動車N-ONEを検討している方にとって新たな選択肢となるEVが登場したことでどちらにしようか悩むこともあるのではないだろうか。



ガソリンエンジンを搭載するN-ONEは、約173万円〜、2WD(FF)であれば満タンで621km(WLTCモード燃費23.0km/L×燃料タンク容量27L)走行することができる。

車両価格や満タンで走れる航続距離を考えればガソリンエンジンを搭載するN-ONEの方が良いと感じる方も多いだろう。



しかし、自宅に充電設備付きのガレージがあり、買い物や送迎などセカンドカーとして軽自動車を保有したいのであれば、ガソリンスタンドに出かけたり寄ったりする手間がなく、街乗り走行を想定して設計されているN-ONE e:でも良いといえるのではないだろうか。

文=齊藤優太(ENGINE編集部)

(ENGINE Webオリジナル)
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