2025.11.08

CARS

クルマから出た水でシャワーが使える?!SEMAショーに「トヨタ・タコマH2オーバーランダー・コンセプト」が登場

燃料電池車の水を再利用できる「タコマH2オーバーランダー・コンセプト」

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トヨタは、アメリカ・ラスベガスで開催されているSEMAショー2025にて、燃料電池システムから排出した水をろ過する装置を搭載する「タコマH2オーバーランダー・コンセプト」を公開する。

燃料電池ユニットと電気自動車の動力を搭載するコンセプトカー

SEMAショーで公開される「タコマH2オーバーランダー・コンセプト」のエクステリアは、リサイクルカーボンファイバー製のエアロパネルを装備したキャンピングカーだ。

トヨタ・タコマH2オーバーランダー・コンセプト

また、前後に頑丈なオフロードバンパー、一体型リカバリーポイント、ウインチ、デュアルスイングアウトを装備。荷台には、タイダウンとリカバリーボード収納システムが組み込まれている。

トヨタ・タコマH2オーバーランダー・コンセプト

TNGA-F(トラックのプラットフォーム)をベースに、燃料電池(FCEV)システムと、24.9kWhのバッテリーを搭載するEV(BEV)機能を組み合わせたタコマH2オーバーランダー・コンセプトは、TRDによって設計・開発された。

トヨタ・タコマH2オーバーランダー・コンセプト

このモデルは、バッテリーを搭載するモビリティの特徴でもある外部給電機能も充実している。外部給電機能は、15kWのパワーテイクオフ(外部給電)により、電力消費量の多い家庭用機器の稼働や、デュアルNEMA 14-50コンセントを介して2台のEVを同時に充電することが可能だ。

パワーユニットは、第2世代のトヨタ・ミライ燃料電池スタックと、3つの水素タンク(容量6kg)で構成されている。

トヨタ・タコマH2オーバーランダー・コンセプト

パワートレインは、225kWのフロントモーターと188kWのeAxleによって駆動し、その出力は547馬力に達する。

排出される“水”を再利用できる機能も搭載するタコマH2オーバーランダー・コンセプト

「タコマH2オーバーランダー・コンセプト」の特徴的な機能として挙げられるのが、特許出願中のTRD排気水回収システムだ。

トヨタ・タコマH2オーバーランダー・コンセプト

このシステムは、燃料電池ユニットの唯一の副産物である水を回収・ろ過し、キャンプやアウトドアでの使用を可能にする機能となっている。

トヨタ・タコマH2オーバーランダー・コンセプト

この水素燃料電池スタックから排出される水は、基本的に蒸留水であり、ミネラルを含まない。そのため、洗濯やシャワーに適している。飲料水には向かないが、水資源が不足しがちな遠隔地では、このシステムの存在が大きな利便性をもたらすことだろう。

文=齊藤優太(ENGINE編集部)

(ENGINE Webオリジナル)
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