2025.11.15

CARS

ホンダ・ヴェゼルRS 4WDを既存モデルと比較試乗!15ミリローダウンされた足回りの効果は⁉【動画あり】

2代目ヴェゼルに新たに追加された「RS」を、既存モデルの「Z」と比較試乗する。

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足回りのチューニングが明確に異なるRS

さて、そんなZに対して、RSはどうだったのか。

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何よりも大きく違っていたのは、足回りのチューニングだ。15mmローダウンした足はZと比べて明らかに硬く、同じ荒れた道を走り出した途端に、結構な突き上げを感じさせられることになった。パワステの操舵力も重めの設定になっており、その二つが、よりスポーティな走りのモデルという性格づけの素になっているようだ。



RSが本領を発揮しはじめたのは高速道路に乗ってからで、中高速域での走行安定性は抜群に高い印象を受けた。着座位置も15mm下がっているせいか、目線も少し下がっているように感じたが、これは走行安定性の高さがもたらした錯覚かもしれない。

結論としては、街中の乗り心地ではZに軍配が上がるが、高速道路をズバッとどこまでも走りたいなら、RSに分があるということになるだろう。とりわけ、今回乗った4WDモデルの直進安定性としっかり感は素晴らしかった。降雪地帯ならずとも、積極的に選ぶ理由はアリそうだ。

とはいえ、1.5リッター直4+2電気モーターのハイブリッドのパワートレインはZとまったく同じなので、特別な速さを持つわけではない。しかし、すでにZでも十分にスポーティといえる動力性能を持っていたのだし、前述したようなスッキリした気持ちの良い乗り味は基本的に両車に共通する美点なのだから、私はそのことには特に不満は感じなかった。

それよりも、もし叶うなら、あのCVTの感触だけは、なんとかもっとスポーティなものにして欲しかったと切に思う。たとえば、せっかくこれだけ遅れてRSを開発するのなら、新型プレリュードに搭載されているS+シフトを、ヴェゼルにも投入することはできなかったのだろうか。たとえCVTでも、あのS+シフトのステップ感があれば、まるで違うスポーティさを得ていたに違いない。



もっとも、多くの人がRSを積極的に選ぶ決め手は、スポーティさよりも、立体駐車場に入ることにあるのかも知れない。足の-15mmに加え、ルーフのフィンアンテナを取ってさらに30mm下げて全高を1545mmとし、上限1550mmが多い立体駐車場にも入るようになったのには、待ってました、と飛びつく人も多いだろう。

実際のところ、9月18日に先行受注を開始したRSは、11月3日時点で2644台のオーダーを受けているという。年間販売計画台数が10000台というから、その4分の1以上をひと月半で売ったことになる。きっと、待っていた人が沢山いたに違いない。

文=村上 政(ENGINE編集部) 写真=佐藤慎吾(ENGINE編集部)



■ホンダ・ヴェゼル e:HEV RS
駆動方式   フロント横置きエンジン+2電気モーター前輪駆動/4WD
全長×全幅×全高   4385×1790×1545mm
ホイールベース          2616mm
車両重量       1380kg(2WD)、1460kg(4WD)
エンジン形式       1.5リッター直列4気筒
エンジン最高出力       106ps/6000-6400rpm
エンジン最大トルク    127Nm/4500-5000rpm
電気モーター最高出力   131ps/4000-8000rpm
電気モーター最大トルク  253Nm/0-3500rpm
トランスミッション      電気式CVT
サスペンション(前)マクファーソン式ストラット/コイル
サスペンション(後)トーションビーム(4WDはド・ディオン式)/コイル
ブレーキ       (前)通気冷却式ディスク、(後)ディスク
タイヤ(前後)          225/50R18
車両本体価格(税込み)   374万8800円(2WD)、396万8800円(4WD)

(ENGINE Webオリジナル)
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