2025.12.20

CARS

「藤島さん、初めてのドライブ・デートのクルマなんだった?」藤島知子さん、吉田由美さん、佐藤久実さんの「令和のデートカー座談会」

女性モータージャーナリスト、藤島知子さん、吉田由美さん、佐藤久実さんのデートカー体験とは?

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いつもはドライバーズシートが定位置の女性モータージャーナリスト、佐藤久実さん、吉田由美さん、藤島知子さんの3人は、「令和のデートカー」と聞いて何を思い浮かべるのか!? 助手席で幸せになりたい? とか初めてのドライブ・デートのクルマは? とか恋バナ?も飛び出した爆笑座談会。試乗篇に続いてデートカーってナニ?座談会をお送りします! 

【試乗篇】男性に迎えに来て欲しいクルマはこれ 藤島知子さんが選んだ令和のデートカーとは

***

デートカーって何ですか?

――では、ここからはデートカーというものについてお話ししていただきたいと思います。

藤島 あの~。このタイミングでごめんなさい。デートカーってなんですか?

佐藤 え? トモちゃん、ピンと来ないんだ。

藤島 新型ホンダ・プレリュードの登場によって、やたらデートカーとかスペシャリティカーというワードが掘り起こされてますけど、正直分からないです。

吉田 世代だねえ。私とクミさんは大丈夫(笑)。



佐藤 デートカーというと私たちの間では2代目ホンダ・プレリュードかな。当時はそれとトヨタ・ソアラが2大デートカーだった。

藤島 運転席から助手席を倒せたのはプレリュードでしたっけ?

佐藤 そう。2代目プレリュード。

藤島 なるほど。

吉田 昭和のデートカーって男女の艶っぽい話だけど、令和のデートカーって女子同士のデートだったり、ファミリーのデートだったりとか。

佐藤 それ、デートって言うの?

藤島 親子のデートはありかも。

吉田 デートというものが、昭和より広い意味になっていると思う。



佐藤 男女ふたりでクルマに乗るなんて考えられない、息が詰まるという時代があったじゃない。ミニバンにみんなで乗ってわちゃわちゃしながら移動する方がいいという。いまのZ世代の人ってどうなんでしょうね。

吉田 デートするなら電車の方がいいという時代があった。でも、最近はクルマが好きな若い人、若い女子も増えてきた気がする。コロナ禍以降はクルマが脚光を浴びているんじゃないかな。

藤島 それはそうですね。

吉田 ゆとり教育の世代の人たちは、何に対しても草食系の気がするけれど、そういう先輩たちを見て育った若い子たちがそれじゃダメなんだと思っているんじゃないかな。社会に出ると競争だし、自分の個性を発揮しなければと考えている。そのなかのひとつにクルマもあるんだと思う。だから、クルマ好きの若い子が増えてきている。

藤島 まさに多様化の時代ですね。

内装も素晴らしいとデートカーとして女性ジャーナリスト3人から高い評価を得た。

佐藤 コロナがきっかけという話があったけれど、クルマだとプライベート空間だし、移動の自由も得られるということで、クルマ離れという雰囲気が変わってきた。振り返れば、ホンダ・プレリュードってパーソナルカーの元祖みたいな感じだよね。

藤島 初代プレリュードって何年ですか?

佐藤 1978年。

藤島 そんな前だったんですね。まさに日本が発展を遂げようとしている時代。

佐藤 私はプレリュードと言えば2代目なの。大学に入学してすぐに自動車部に入ったんだけど、バリバリの体育会系なんですよ。カリカリにチューンしたAE86なんかで攻めてた先輩たちの前で「好きなクルマはホンダ・プレリュードとトヨタ・ソアラで~す!」と能天気に挨拶してどん引きされたのを覚えている。

吉田 今日乗った3台も体育会系ではないよね。



佐藤 私、GRヤリスに乗ってるじゃないですか。今日乗った3台とは真逆のクルマでしょ。誰かを助手席に乗せて走ろうなんてまったく思わない。自分が楽しむためのクルマ。

藤島 そういうクルマのデートも楽しくないですか?

佐藤 いやいや、話したくないもん。ガラガラ、ボーボーとうるさいなかで話しかけられても「えっ? 何?」という返事になっちゃう。

吉田 GRヤリスみたいなクルマってドライバーとクルマの繋がりが強すぎると思う。対話はオマエじゃない、クルマとするんだ! みたいな。

佐藤 そうそう。助手席の人も乗り心地は悪いし、話はできないし。

吉田 クミさんがGRヤリスとの対話を本気で始めたら、助手席なんかに乗ってられないかも。

藤島 まあ、スリリングな体験ですよね。クミさんの運転を体験したいという人ならいいかもしれないけど。

吉田 それはデートじゃなくてドライビング・レッスンね。

3台のなかで一番幸せそうと女性ジャーナリスト3人は言った。

藤島 運転ってマルチ・タスクですから今回の3台は会話をするには適していますね。

佐藤 どれもドライバーが阻害されないよね。

藤島 セイチェントなんかずっとひとりで乗っていたら寂しいですよね。

吉田 初めてのドライブ・デートのクルマはなんだった?

藤島 私はシボレーのクーペでした。

吉田 私が最初に助手席に乗ったのは高校生のときかな。クルマで送ってもらったりした。

佐藤 モテるから。

吉田 高校生のときがモテ期マックスだったの(笑)。印象に残っているのはトヨタ・スープラ。彼の運転が上手かったので、乗り物酔いが治った。そのおかげで今の仕事ができてます!(笑)

藤島 運転が上手いって大事ですよね。まあ、男性が運転で女性が助手席という考え方は昭和ですけど。

佐藤 私、絶対助手席がいい。

藤島 クミさんより運転上手いというのはハードルが高いですね。

吉田 クミさんのクルマ・デートは?

佐藤 覚えてないよ、そんな昔のこと。

吉田 昭和は遠くなりにけり。

――おつかれさまでした。

語る人=佐藤久実+藤島知子+吉田由美 まとめ=荒井寿彦  写真=神村聖
 
(ENGINE2025年11月号)

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