日産の豪州における販売会社である豪州日産は2025年11月19日、新型「ナバラ」を発表した。このモデルは、2026年の第1四半期にオーストラリアとニュージーランドで販売を開始する予定となっている。
生活のパートナーとして支持されている日産のピックアップ・トラック「ナバラ」
「ナバラ」は、仕事や旅のパートナーとして高い信頼性を持つモデルで、1986年の初代モデル発売以降、累計約50万台も販売されている。

新型「ナバラ」は、日産のピックアップ・トラックの伝統からインスピレーションを受けたデザインを採用。2.4リッターのディーゼルターボエンジン、先進運転支援システムを搭載するほか、オセアニアでの走行環境に最適化されたサスペンション・セッティングし、路面状況を問わず、快適な乗り心地と優れた操縦性を実現している。
「ナバラ」のボディサイズは、全長5320mm、全幅1930mm、全高1795mm。三菱トライトン(GSRのサイズ:全長5360mm、全幅1930mm、全高1815mm)とほぼ同じだ。
ちなみに、2025年11月10日にタイで発表された新型トヨタ・ハイラックスのサイズ(BEVモデル)は、全長5320mm、全幅1855mm、全高1800mmとなっている。
初代モデルを思わせるタフなスタイリングと先進的な印象のインテリア
エクステリアデザインは、日産のピックアップ・トラックからインスピレーションを受け、タフなスタイリングとなっている。
フロントグリルには、日産の象徴でもある“Vモーション”を組み合わせ、力強い存在感を表現。3つに分かれているオレンジの縁取りがされたグリル上部の開口部は初代モデルをオマージュしている。

C字型のヘッドランプは、グリルとシームレスにつながり、頑丈でありながらも洗練された先進的な印象を与える。

インテリアは、広々とした快適な空間となっており、メーターには7インチのカラーTFTを採用。インパネにはワイヤレスApple CarPlayとAndroid Autoに対応した9インチの高機能インフォテインメントシステムを標準装備している。
使用する地域に合わせた足まわりのセッティングでニーズに応える新型「ナバラ」
パワートレインは、最高出力150kW(204ps)、最大トルク470Nmの2.4リッターディーゼルターボエンジンを搭載。トランスミッションは、6速ATが組み合わされる。

このパワートレインは、重作業にも対応できる性能を持ちながら、WLTCモード7.7L/100km(12.9km/L)と、ピックアップ・トラックとしては十分な燃費性能を実現している。
また、新たに採用されたEPS(電動パワーステアリング)により、優れた操縦性を可能としているのも新しい「ナバラ」の特徴だ。

駆動方式は、走行状況に応じて自動的に切り替わる4WDシステムを採用している。そのため、高速道路では2WDでの走行となり、重作業の場面などで牽引力が必要な場面では4WDに切り替わる。
その他にも、電子制御式ディファレンシャルロックとオセアニアでの走行環境に最適化されたサスペンションを装備しているため、あらゆる路面で安定したコントロールを実現する。

日産のピックアップ・トラック「ナバラ」が日本市場に導入されるかどうかは不明だ。ただし、トヨタ・ハイラックスや三菱トライトンといった国産ピックアップ・トラックの人気があることから、2027年に日本市場に導入される予定となっているSUVのパトロールより需要があるのではないだろうか。
文=齊藤優太(ENGINE編集部)
(ENGINE Webオリジナル)