2025.11.25

CARS

いわば「BMW」の“M”であり「メルセデス」の“AMG”となるのか!? 元ランボルギーニのデザイナーが手掛ける「ジェネシス」が“マグマ”でパフォーマンス路線に参入へ

ヒョンデがWRCを、ジェネシスはマグマ・ブランドを擁してサーキットへ!

全ての画像を見る
韓国「ヒョンデ」の高級ラインである「ジェネシス」が、パフォーマンス志向のサブ・ブランドである“マグマ”を立ち上げた。
 

かつてランボで手腕を振るったあの人が!


指揮するのは、かつてランボルギーニやベントレーのデザイン部門を率い、現在はヒョンデ・モーター・グループのトップを務めるルク・ドンカーヴォルケだ。発表の場は、南フランスのル・キャステレにあるポール・リカール・サーキット。2023年ごろからイメージ・カラーのマグマ・オレンジをまとったハイ・パフォーマンス・モデルのコンセプト・カーを公開し、昨年には“マグマ”の名も世に出していたが、ここに来て正式にサブ・ブランドを発足し、初の市販モデルとなる「GV60マグマ」と、イメージ・リーダーとも言うべき「マグマGTコンセプト」を披露した。

advertisement




「GV60」は、手頃なサイズのクロスオーバーBEVで、プラットフォームは「ヒョンデ・アイオニック5」と共通。その高性能版で、日本でも土屋圭市氏がチューニングを手掛けたことで話題になった「アイオニック5N」は「GV60マグマ」の兄弟分ということになる。



最高出力は609ps、最大トルクは740Nmで、約15秒のブースト・モード作動時には650ps/790Nmにアップする。これらは「アイオニック5N」と同等だが、最高速度は264km/hと、4km/h上回っている。ローンチ・コントロールによる加速性能は0-200km/hが10.9秒と「ポルシェ・タイカンGTS」の10.4秒に迫るタイムだ。



エクステリアは、前後バンパーが専用形状となり、カナードやウイング・タイプのリア・スポイラーなども装備することで空力性能を向上。鼻先とサイド・スカートに3つ穿たれた通気口も、パフォーマンス・カー的なディテールだ。

車高は通常のGV60より20mmダウンし、拡幅したフェンダーには21インチ鍛造ホイールと275幅のタイヤが収まる。



対して、マグマ・ブランドのシンボルとなる、将来的なモデルを提案するのが「マグマGTコンセプト」。ジェネシスは2023年に、TVゲームの『グランツーリスモ』用に「Xグラン・ベルリネッタ」と名付けたロング・ノーズのクーペを製作しているが、「マグマGT」はミドシップ的なフォルムのスポーツカーだ。



この夏にはWECやIMSAを想定したLMDhマシンのシェイクダウンをポール・リカールで実施。WRCではヒョンデがトヨタに挑んでいるが、ジェネシスはマグマ・ブランドを擁してサーキットへ切り込もうとしている。



ドンカーヴォルケは「マグマGT」もモータースポーツを意識したものであることを示唆。



プレミアム・パフォーマンス・カー戦線で、2015年に設立されたこの新興ブランドがどのような展開を見せるのか、注目したい。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement