2025.12.24

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出自、機能美、そしてハイスペックが魅力を放つ|ポルシェデザイン クロノグラフ1 ユーティリティ リミテッド・エディション

ポルシェデザイン クロノグラフ1 ユーティリティ リミテッド・エディション

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心踊るホリデーシーズン。この秋冬は、逸話あふれる一生モノの腕時計を、大切な人や自分への贈り物として選びませんか。“時計愛&好!”をもって任ずるENGINE時計委員会9名が、知見・体験や思い入れをふまえて「推し時計の歴史やストーリー」、「時計と自信の物語」エモーショナルに紡ぎます!

今回取り上げるのは、ポルシェデザイン「クロノグラフ1 ユーティリティ リミテッド・エディション」。伝統の艶消し黒・白基調の文字盤に、赤い針の組み合わせ。旧き佳き911のコクピットを彷彿とさせる“計器”だ。

ビートルや911の系譜

ポルシェデザイン(PD)の歴史をご紹介。創設者は初代911の外観デザインを手がけたフェルディナント・アレクサンダー(F.A.)・ポルシェ。VWタイプ1(ビートル)を設計したフェルディナント・ポルシェの孫である。父であるフェリー・ポルシェがポルシェ社の株式を公開するのを機にF.A.は1972年にPD社を設立。欧州の一流メーカーと組んでカメラ、時計、筆記用具などを世に送り出した。一眼レフの銘品CONTAX RTSをご記憶だろうか。私は、学生貧乏旅行の際に背伸びしてPDのサングラスをフランクフルト空港で購入し、今も愛用している。当時使っていたスキーゴーグルと同じ名門Carrera社製で、唯一無二の独特のフォルムと堅牢さを持つ一生モノだ。
(数藤 健/ENGINE・時計担当)

人間味あるクロノグラフ

暑い夏もようやく終わり、さていよいよ愛車964型911のシーズン到来と走っていたら、突然バチンと変な音が鳴った。何かと思ったら、サイドブレーキのエンドにあるプッシュボタンが割れて、レバーの中からスプリングがビヨーンと飛び出していたのだった。なんとも情けない姿にこんなところが壊れるのかと呆れつつ、作られてから30年以上経つしなぁと妙に得心した。修理にはレバーを外して分解しなければならないとか。でもこれがもしデジタル満載のいまのポルシェだったらどうなっていただろう。旧いクルマはトラブルにも愛嬌がある。機械式時計も同じで、進む針にもどこか人間味があり、「ポルシェデザイン」のクラシカルなクロノグラフにもそれは通じるのである。
(柴田 充/時計ライター)

ポルシェデザイン クロノグラフ1 ユーティリティ リミテッド・エディション



「クロノグラフ1 ユーティリティ」の新たな限定モデルは、視認性の高いダイアルやブントレザーストラップなど、1970年代にNATO軍で伝説的地位を獲得していたポルシェデザインの象徴的な「ミリタリー・クロノグラフ」を再現する機能的なデザインと、同コレクション初のチタニウム・カーバイト(炭化チタン)によるケースが特徴。自動巻きムーブメントは、COSC認定クロノメーターの高精度で、クロノグラフにはリセットと再スタートが瞬時に行えるフライバック機能が備わる。ケース直径42.7mm、10気圧防水。世界限定250本。253万円。

問い合わせ=ドイツ時計株式会社 Tel.03-6277-4139

写真=宇田川 淳

(ENGINE2026年1月号)


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