東京オートサロン2026のホンダブースでは、24年ぶりの復活を果たし国内外で大きな話題を呼んだ新型プレリュードのカスタムモデルが早くもお披露目された。その詳細を改めて振り返ってみよう。
HRCのノウハウを注ぎ込んだエアロパーツ
本田技研工業は2026年1月9日に開催された東京オートサロン2026にて「プレリュードHRCコンセプト」を初公開した。

同車は昨年発表されたばかりの新型プレリュードをベースに、ホンダのモータースポーツ活動を担う「HRC」と、純正アクセサリーを販売する「ホンダアクセス」がコラボレーションし、共同開発されたアフターパーツ「HRCパフォーマンスパーツ」を装着したものだ。
ホンダは今後の市販スポーツモデルを展開する柱として、オンロードの「SPORT LINE」と、オフロードの「TRAIL LINE」の2つのラインを示唆。このHRCパフォーマンスパーツは、前者の世界観を象徴するモデルとして、参考出展されたものとなる。

プレリュードHRCコンセプトでまず目を引くのはボディの各所に装備された多彩なエアロパーツ類だ。これらのパーツは金型にカーボン繊維を敷き詰めて圧縮・整形する「フォージド・カーボン」が用いられている。
このフォージド・カーボンの利点は、金型整形による設計自由度の向上。さらに量産にあたっての工数削減やコストパフォーマンスの面でも優れている。
また大型のフロント・リアのアンダースポイラーに合わせてフェンダーも拡幅。片側約20mm、両サイド合わせて約40mmのワイド化を果たしている。

テールゲートに鎮座する大型のGTウイング、さらにはドアミラーのカバーまでもがカーボン製という設えで、かつて「デートカー」と呼ばれたプレリュードの姿はそこにはなく、一級品の戦闘力を備えた迫力のエクステリアとなっている、

なおHRCパフォーマンスパーツはエアロ類だけでなく、レーシングブレーキやサスペンションといった足回り、さらには冷却系パーツなどの展開も想定している。
これらパーツ類の具体的なリリース時期も現段階では明かされていないが、本年度からスーパーGTに今までのシビックから変わってプレリュードベースのレースカーが投入されるので、今後のレース活動から得られた知見や技術がHRCパフォーマンスパーツにフィードバックされていくのだろう。
デートカーの復活、として華々しくデビューした新型プレリュードだが、今回のオートサロンでの発表を見ていると、今のところは出ないとアナウンスされている「タイプR」の登場も、決してあり得ない話ではないのではないかと思えてしまう。
なにせ創業時からのモットーを「クルマはレースやらなければ良くならない」とするホンダだ。モータースポーツの現場で磨き上げられていくであろう新型プレリュードの今後の展開からも目が離せなさそうだ。
過去にもあった!ホンダのホットなコンプリートカーたち

今回のプレリュード以前にもホンダは時折、メーカー公認のホットなコンプリートモデルを世に送り出してきた。2012年に300台限定で登場した「CR-Z MUGEN RZ」もその最たる例のひとつだろう。
ハイブリッド・スポーツであるCR-Zをベースに無限がチューニングを実施、スーパーチャージャーによるハイパワー化や、カーボン製のリアウイングを搭載するなど、エコとスポーツの両立を目指した。当時の価格は449万4000円。
他にも2007年にはFD型シビックをベースにした300台の限定コンプリートカー「シビック無限RR」が、2005年にはスーパーGT参戦のためのホモロゲーションモデル「NSX-R GT」など、ホンダのレーシングスピリットが反映されたモデルが多数登場している。
文=ENGINE編集部 写真=神村 聖/ENGINE編集部
(ENGINE Webオリジナル)