本田技研工業は2026年2月26日、ミドルクラスSUV「ZR-V」の一部改良モデルと、新たに追加される特別仕様車「CROSS TOURING」の情報を公開した。同車は3月下旬より販売開始予定となっており、全国のホンダ・カーズにて先行予約の受付も開始されている。
パワートレインはe:HEVのみに
ホンダ「ZR-V」は2023年から販売されているミドルクラスSUVで、全長4570mm×全幅1840mm×全高1620mmという、同社の人気SUV「ヴェゼル」よりもひとまわり大きいサイズ(ヴェゼルは全長4340mm×全幅1790mm×全高1580mm)と、個性的なデザインで新たなユーザー層を開拓すべく投入された意欲的なモデルだ。
登場から3年目を迎えた今回の一部改良に合わせてラインナップは再編され、1.5リットル直4ターボ・エンジンが搭載されていた純ガソリン・エンジンのモデルは消滅。2リットル直4エンジンに2モーターを組み合わせるハイブリッドの“e:HEV”のみが展開される。

グレード展開はベースモデルとなるe:HEV "Z"に加えて、一部ボディ・パーツをブラック化した”Zブラック・エディション”も用意。そして今回の目玉となる特別仕様車が“CROSS TOURING(クロスツーリング)”だ。

同車は既存のZR-Vには無かったオフロード・テイストのパーツを追加したモデルで、専用デザインのフロント・バンパーや、アンダー・ガーニッシュ類を装着。そのほかにもマットブラックの18インチ・アルミホイールが用意される。
インテリアは専用のグレーの表皮にオレンジ色のステッチを組み合わせたものとなるほか、ボディ・カラーも専用色となる「デザート・ベージュ・パール」が用意される。
思い起こせば2026年1月に開催された東京オートサロンで、オフロード・テイストを取り入れたコンセプトカーとしてZR-Vの「TRAILSPORT HRC Concept」が公開されていたが、このクロスツーリングはその市販バージョンと言えるのかもしれない。

なお、この改良型ZR-Vは3月下旬の発売を予定している。価格については現段階では未定となっており、気になる方は逐次ホンダの公式HPなどを参照されたい。
販売国によって名前が違う⁉︎
ちなみにこの「ZR-V」、販売国によって名前が違うことをご存知だろうか?
本車は元々2022年に北米でデビューしたものだが、現地では「HR-V」の名で販売されている。その後、日本・中国市場でもグローバル展開されることとなり、その際には「ZR-V」という名が与えられた。つまりアメリカでは「HR-V」、それ以外では「ZR-V」という名前で展開されている。

しかしながらその「HR-V」という名前も元と辿ると、2代目「ヴェゼル」の北米向けモデルに用意された名前であったため、アメリカで「HR-V」という名前を出すと、日本でいう“ZR-V(現行)”と“ヴェゼル(2代目)”どちらの車種にも取れてしまうという、なんともややこしい状態となっている。
さらに余談ではあるが、国内仕様のZR-Vにはこれまでバーティカル(縦型)のフロント・グリルのみが採用されていた。が、このクロスツーリングを含めた改良モデルでは一部ハニカム(六角形)型のグリルが採用されている。これは海外向けモデルからの転用と思われるが、このグリルだけでもかなり雰囲気が変わる印象だ。
なお日本未採用のフロント・グリルはもうひとつあり、北米向けの“SPORT”グレードに用意されるものだ。こちらはクロスツーリングでも使用されているフロント・バンパーと組み合わされることで、日本モデルにはないラギットな雰囲気を演出している。

無いものねだり、と言われてしまえてそれまでだが、今回の国内モデルの仕様変更を受けて、このグリルを使用した新たな特別仕様車も登場する可能性があるのでは? という期待を抱かずにはいられない。未発表の価格も含め、今後の展開から目が離せない。
文=ENGINE編集部 写真=本田技研工業
(ENGINE Webオリジナル)