2026.03.13

CARS

「初めてゴーカートを走らせた時のことを思い出した!」レクサスRZに搭載されたステアバイワイヤを試す

飛行機の操縦桿のようなステアリング。従来の丸型とは違い、上下がカットされた形状なのでメーターが見やすい。

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レクサスのプレミアム電動SUV、RZの上位グレードに新たなステアリング機構が搭載された。これまでにないドライブ・フィールを体験してみた。

飛行機の操縦桿のようなステアリング

昨年末、袖ヶ浦フォレストレースウェイで開かれたレクサスRZの新型モデル試乗会に参加した。当日は3台のRZに乗ることができたのだけれど、そのうちの2台に初採用されていたのがステアバイワイヤだ。

ステアバイワイヤとは、ステアリングの操作を電気信号としてモーターに送ることでタイヤを動かすことのできるトヨタの新機構。ステアリングとタイヤがシャフトで物理的につながっていないので、少ない操舵角、具体的には左右200度の範囲で全操舵域をカバーすることができるというものだ。



最初の試乗車はRZ550e“F SPORT”。ステアリング操作に慣れるため、場内のコースを2周した。短い間隔で置かれたパイロンの間をスラロームしてみると、飛行機の操縦桿のようなステアリングを少し回すだけで気持ちいいほどクルマが曲がる。バックで駐車もしてみたが、従来型のようにクルクルとステアリングを回す必要がないので楽だ。

公道に出る頃には新しい操舵感覚にもだいぶ慣れてきたが、意外だったのはステアリングとタイヤが物理的につながっていないにもかかわらず、手に微妙な振動が伝わってきたこと。これは路面の情報をセンサーが感知し、モーターを使って疑似的に伝えているからだそうだ。



このクルマには、インタラクティブマニュアルドライブなる新機能も初採用されているが、これはセンターコンソールにある“M”のスイッチを押すだけで、BEVでありながら8段の仮想ギアを楽しめるというもの。MT車のシフト操作やエンジン・レスポンス、加速時のエンジン音などを疑似的に味わえるが、技術が進化しても、従来のドライブ・フィールを大切にするところがトヨタらしい。

当日はもう一台、ステアバイワイヤを採用した特別仕様車、RZ600e“F SPORT Performance”でクローズド・コースを走った。電子制御によってステアリング・レシオが可変し、低速域ではクイックに、高速域ではスローに反応する。そのためサーキット走行であっても動きが過敏になることはなく、余計な緊張を強いられることはなかった。



初めてのステアバイワイヤはまさに目から鱗が落ちるような体験だったが、クルマのスペックも搭載された技術力も天と地の差でありながら、ふと子供の頃に初めてゴーカートを走らせた時のことを思い出した。レクサスの新技術は、そんな懐かしい、ワクワクとするような感覚を呼び覚ましてくれたのである。

文=永野正雄(ENGINE編集部) 写真=レクサスインターナショナル

■レクサスRZのトップ・パフォーマンス・モデル、RZ550e“FSPORT”。最高出力は408psで、0-100km/hの加速は4.4秒。一充電の航続距離は約580km(WLTCモード)。950万円。
■サーキットを走るRZ600e“ F SPORT Performance”。最高出力は425ps。エアレースパイロットの室屋義秀選手、レーシングドライバーの佐々木雅弘選手とともに、空力と走りの性能を極限まで磨き上げた特別仕様車。価格は1216万5000円~。

(ENGINE2026年4月号)
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