毎年恒例「エンジン・ガイシャ大試乗会」、2026年もやります! 大磯プリンスホテルの大駐車場に総勢33台の輸入車を一挙に集め、33人のモータージャーナリストがまる一日かけてイッキ乗り! 2026年上半期イチオシの各ニューモデルにそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開。
今回は何もついていないのに1100万円もするのに最高に痛快なケータハム・スーパー・セブン2000に試乗した高平高輝さん、山本シンヤさんのリポートをお送りする。
>>>大井貴之さん、金子浩久さん、斎藤慎輔さんのリポートはこちら<<<
「一度は手に入れてみたい」高平高輝
天気晴朗なれども風強し。頬に刺さるような冬の海辺の冷たい風に全身をさらしながら、男二人が肩を寄せ合って、それでも笑い合っている姿は、追い越していくクルマの人たちには奇妙に映ったかもしれない。

いやいや、どうぞお構いなく、である。我々は好きで乗っている。分かる人にだけ分かればいい、の典型である。
このスーパー・セブン「2000」は以前乗った「340R」ほどガチガチの硬派ではなく軽量でもないけれど、それでも車重は590kg(車検証記載値)しかないので、フォード製2リッター直4エンジンのパワー(172ps/174Nm)は有り余るほど。
素っ裸で泳ぐような開放感と軽快感は他では得られない。はるかに文化的な(といっても程度問題だが)足回り、クラシックなレザーシートも好ましい。

とはいえ、スポーツカーの原風景とも言えるスーパー・セブンも今や1100万円オーバー。こんな何も付いていない車が? と家族の反発を食らうことは必至だろうが、一度は手に入れてみたいと願う同好の士の奮闘を祈るや切である。
「最高の贅沢だ」山本シンヤ
自動運転技術など運転の負担を“減らす”技術革新が日進月歩で進められているが、そんな現代でもクルマを「移動のため」ではなく「走らせるため」に徹底してこだわるメーカーのひとつがケータハムだ。
これまで数々のモデルが世に出たが、往年のスーパー・セブンを現代流にアレンジして蘇らせたのが「スーパー・セブン2000」だ。最新のトラス・フレームやエンジン、トランスミッション、デファレンシャル、フューエル・システムなどの最新アイテムを採用するが、実際に乗ると「どこが?」と言うくらいアナログだ。

快適性とは無縁のスパルタン仕様なのはもちろん、運転もイージーではなくコツが必要だ。ただ、それが故に運転に“没頭”できるし、より車と“向き合える”。そう簡単に仲良くなれないが、仲良くなるとこの上ない一体感と爽快感が味わえるはず。
ちなみに着座位置が低いので、隣を走る軽自動車がとてつもなく巨大な乗り物に見える(笑)。まさに移動ではなく走るためのクルマ……これぞ最高の贅沢だ。
ワンメイクレース開催! ケータハム・カーズ・ジャパン/森田恭平さん
今年の目玉は、2026年より開幕するワンメイクレース「ケータハムカップジャパン」です。
本シリーズの主役は、軽規格のセブン170をベースに誕生した「SEVEN 170 CUP」。最大の特徴は、本格的なレース装備を備えながらナンバー付きの公道走行が可能である点にあります。自走でサーキットへ向かい、そのままの状態でレースに挑むという、英国伝統のモータースポーツ・スタイルを日本で展開します。
車両重量わずか440kgの車体と、スズキ製658ccターボエンジンの組み合わせは、数値以上のダイレクトなドライビングを提供します。誰もが等しくモータースポーツを楽しめる環境を整えた新たな試みにご注目ください。
■ケータハム・スーパー・セブン2000全長×全幅×全高=3380×1575×1115mm。ホイールベース=2225mm。車重=560kg。1970~80年代のスタイルを現代技術で再現したヘリテージモデル。フォード製2リッター直4デュラテックエンジン(172ps、174Nm)を搭載し、0-100km /h加速は5.0秒以下。車両価格=1146万2000円。
写真=神村聖/茂呂幸正/望月浩彦/小林俊樹
(ENGINE2026年4月号)