2026.03.28

CARS

彫刻のような美しさでスーパーカー・オーラ全開|シボレー「コルベット3LTクーペ」に吉田由美ら2人のモータージャーナリストが試乗

田中誠司さん、吉田由美さんが試乗したシボレー「コルベット3LTクーペ」

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毎年恒例「エンジン・ガイシャ大試乗会」、2026年もやります! 大磯プリンスホテルの大駐車場に総勢33台の輸入車を一挙に集め、33人のモータージャーナリストがまる一日かけてイッキ乗り! 2026年上半期イチオシの各ニューモデルにそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開。

今回はシボレー・コルベット3LTクーペに試乗した田中誠司さん、吉田由美さんのリポートをお送りする。

>>>河村康彦さん、大谷達也さん、清水草一さんのリポートはこちら<<<

「血統は途切れていない」田中誠司

ル・マンを戦うマシーンであり続けるために、コルベットは伝統のフロント・エンジンからミドシップへ転じた。レイアウトは変わったものの、その血統は途切れておらず、むしろ歴史を次の時代へ引き継ぐための合理性としてこの構成が選ばれたのだと感じる。



走らせて際立つのはパワートレインの軽快さである。8段DCTの動作が切れ味鋭く、走り全体のテンポを整えている。100km /h巡航を1500rpm未満でこなすほど全体的にハイギアードだが、トルク豊かなV8エンジンとの組み合わせで、その時求められた加速力をいかようにも捻り出せる。

OHVエンジンのフィーリングも痛快だ。6500rpmまで何のストレスもなく回り、排気量の大きさを誇張する方向ではなく、むしろ軽快感で走らせる。GT的な使い方を想像すると、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)が付いていない点が唯一惜しい。

502psのパワーとV8自然吸気という希少さ、さらにミドシップ・シャシーがこのモデル専用であることまで含めて考えれば、価格にも納得がいく。

「エモーショナルな高揚感」吉田由美

ミドシップへと変貌を遂げたその姿は、まるで彫刻のような美しさで、スーパーカー・オーラ全開! 太陽の光を浴びて輝くボディに、出発前から胸が高鳴る。

コックピットはさらにユニークなレイアウトで、滑り込むと、運転席と助手席の間のセンターコンソールに縦一列にズラリと並んだスイッチ群が、まるで航空機の操縦席のよう。最初は少し戸惑うかもしれないが、この「自分だけの聖域」感は、クルマ好きにとっては堪らない演出。ナッパレザーの贅沢な空間は、ドアを開けた瞬間、コルベットの香りがする。



6.2リッターのV8エンジンを背中で響かせ、アクセルを軽く踏み込むと、502psの背中から押し出されるような強烈な加速と、地を這うような安定感に包まれる。

車幅は1940mmとワイドだが、走り出すとそれを感じさせない軽快なハンドリングで、まさにミドシップの魔法。急勾配も8段DCTがリズム良く繋ぎ、景色を華麗に塗り替える。スペックの数字を超えたエモーショナルな高揚感こそ、まさにコルベット~。



■シボレー・コルベット3LTクーペ

ミドシップ後輪駆動に生まれ変わった現行型コルベットは、最高出力502ps/6450rpm、最大トルク637Nm/5150rpmの6.2リッター V型8気筒OHVに8段DCTを組み合わせる。全長×全幅×全高=4630mm×1940mm×1225mm。ホイールベース=2725mm。車重=1670kg。試乗車は装備が充実する「3LT」で価格は1695万円。

写真=望月浩彦/茂呂幸正/神村聖/小林俊樹

(ENGINE2026年4月号)

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