2026.05.02

CARS

内燃機関を越えた!? ポルシェ「カイエン・エレクトリック」と「ターボ・エレクトリック」にスペインで試乗

ポルシェ「カイエン・エレクトリック」に試乗した

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BEVの課題は熱

ベースモデルのカイエン・エレクトリックは、力強さよりもコントロール性が印象的だ。アクセルペダルの踏み方次第でしなやかに加速し、ロードノイズも低く、高級車としての質感も高い。エアサスと可変ダンパーは路面の凹凸を巧みにいなす。

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「ターボ」は最高出力1156ps(ブースト時)、最大トルク1500Nmを発揮する。

一方、カイエン・ターボ・エレクトリックは別物だ。フルスロットルでは強烈な加速が一気に襲いかかり、思わず身構えるほどの速さを見せる。

その背景にあるのが熱対策だ。大電流を扱うBEVにとって発熱は最大の課題だが、ポルシェは113kWhバッテリーに上下から冷却するデュアルレイヤー構造を採用。直接観測できないセル内部の化学反応を周辺データから推測する高度なアルゴリズムを導入している。

手首を支えるハンドレストも備わり安定した操作が可能。

さらにモーターの油冷や、電動ファンで空気を押し込む新しい冷却発想によって、高出力を安定して引き出すことが可能となった。

また、セミアクティブ・サスペンションとして投入されたポルシェ・アクティブ・ライドは圧巻だ。BEVの豊富な電力を前提にしたメカトロニクス・サスペンションで、従来の電子制御の延長線上にはない。

ダンパー内の油圧ポンプをミリ秒単位で制御し、常にフラットな姿勢を保つ。その走りはあらゆる路面やコーナーで安定し、まるでポルシェ911GT3のように路面へ吸い付く。

カイエン・エレクトリックとターボ・エレクトリックは、ポルシェが“電気の魔術師”となったことを実感させる一台だった。



■ポルシェ・カイエン・エレクトリック
駆動方式 前後2モーター四輪駆動
全長×全幅×全高 4985×1980×1674mm
ホイールベース 3023mm
トレッド(前/後) 1724/1680mm
車両重量 2525kg
バッテリー容量 113kWh
一充電走行距離 576-643km
最高出力 442ps
最大トルク 835Nm
トランスミッション 1段固定式
サスペンション(前) マルチリンク/エア
サスペンション(後) マルチリンク/エア
ブレーキ(前後) 通気冷却ディスク
タイヤ(前/後) 255/55R20/305/45R20
車両本体価格(税込) 1335万円

文=清水和夫 写真=ポルシェAG

(ENGINE2026年6月号)
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