2026.05.05

CARS

歴代ポルシェ911で抜群の存在感といえば、やっぱりビッグバンパー ルフト東京に展示されたポルシェを振り返る【ルフト東京画像集パート3】

ビッグバンパーこと911のGモデル。米国の安全基準に適合させるために装着された大きな前後バンパーが特徴となっている。

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2026年3月14日(土)に東京・銀座の旧首都高速道路の上で開催された空冷ポルシェの祭典、「LUFT TOKYO」(ルフト東京)。会場となったのは2025年の春に廃線となった東京高速道路KK線。そこには220台以上の歴代ポルシェが集まり、約1万1600人が来場した。

930ともGモデルとも呼ばれる


空冷モデルを中心に多様なポルシェが集結。東京高速道路KK線の上は1日限りとなるポルシェ・ミュージアムの様相を呈していた。展示車両にはカスタムされた車両も多く、群雄割拠、まさに百花繚乱となっていた。その中でも抜群の存在感を発揮していたのが911の「Gモデル」。「930」やその見た目からビッグバンパーとも呼ばれる1974年から89年まで生産された911である。

ルフト東京に展示されていた車両のほぼすべてを写真で紹介する今回の企画。第3回目はビッグバンパーの911に焦点を当て、画像とともにその歴史を紐解いてみたい。


アメリカの安全基準が発端


当時911の主要な輸出先であったアメリカでは8km/h以下の速度で固定障害物に衝突した際に、ボディに損傷を与えることなくバンパーが衝撃を吸収することが求められた。この厳しい安全基準を満たすための装備として採用されたのが高い位置に配された大きなバンパー、通称ビッグバンパーである。

Gモデルと呼ばれるビッグバンパー仕様の911シリーズは、当初911と911Sでスタートしたが、やがてスポーツ志向が強い仕様に与えられるカレラの名を持つモデルが主力車種となっていった。その後、1978年から1983年まではカレラの名が使用されることはなく、911SC(Super Carrera)のみが生産された。356の最終進化版であるSCを連想させる911SCも好評を博したが、1984年モデル以降、SCモデルは再び911カレラとなった。


排気量は3.2リッターまで拡大


歴代ビッグバンパーのエンジン・スペックを記すと、こういうことになる。911のスタンダードモデルには排気量2.7リッターの水平対向6気筒エンジンが搭載され、初期の最高出力は150ps。1976年モデル以降では165psを発生。911Sのエンジンは最高出力175psであった。

911カレラのエンジンはGモデルの生産期間中に何度か排気量が拡大され、最高出力も各モデルイヤーで異なる。1974-75年モデルが排気量2.7リッターで最高出力210ps、1975-77年モデルが排気量3.0リッターで最高出力200ps、1984-89年モデルが排気量3.2リッターで最高出力207~231psだ。

911SCには排気量3.0リッターの水平対向6気筒エンジンが搭載され、こちらもモデルイヤーを重ねるごとに最高出力がアップしていった。1978-79年モデルが180ps、1980年モデルが188ps、1981-83年モデルが204psであった。


930ターボ


話が前後するが、1975年モデルではターボチャージャーを採用したパワフルなモデルの911ターボ(当初のコードネームは930)が導入された。ルフト東京では、ポルシェ930ターボの日本輸入1号車が披露され、来場者を楽しませた。

大きく張り出したリアフェンダーが特徴で、ボディがノーマルの911よりも12cmワイドだった。リアホイールアーチの前にはブラックのストーンガードフィルムが装着され、リアリッドにはブラックのワイドなハードラバーボーダー付の独特なリアスポイラーが備わっていた。

1989年モデルでは、4段マニュアルトランスミッションに代わり、5段マニュアルトランスミッションが搭載された。エンジンの最高出力は、1975-77年モデルが排気量3.0リッターで260ps、1978-89年モデルが排気量3.3リッターで最高出力300psであった。



文=高桑秀典 写真・編集=新井一樹

(ENGINE WEBオリジナル)
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