2026.05.27

CARS

なんと半世紀を経て復活! 新たなランチアのフラッグシップ・モデル「ガンマ」の姿が正式公開へ

ランチアの旗艦モデル「ガンマ」が42年ぶりに登場!

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1910年に登場したランチア「20HP」こと初代「ガンマ」、そして1976年のジュネーブ・ショーでデビューした2代目の「ガンマ」に続く、ランチアの旗艦モデルがふたたび姿を現した。

フロントの姿はほぼ「イプシロン」そっくりに見えるが……


イタリアで設計、エンジニアリング、開発される新型「ランチア・ガンマ」は、ステランティス・グループ内で最も先進的な製造拠点のひとつである南部のメルフィ工場で生産される。



最初のプロダクト・モデルはすでにロード・テストを実施しており、3代目となる「ガンマ」の復活はいよいよ最終段階に入ったといえるだろう。

今回公開された情報によれば、新型「ランチア・ガンマ」はステラ・メディアム・プラットフォームを採用。水平方向と垂直方向にYの字型に配置されたフロントのLEDシグネチャー・ライトをはじめ、Cピラーに隠されたドア・ハンドルなど、そのイメージはほぼ現行の「ランチア・イプシロン」を踏襲している。

いっぽうリアの造形は、フロントのライト・パターンを反復したテール・ランプの配置となっており、ここはY字型の丸いランプを持つやや愛らしさのある「イプシロン」より、ずっと上質な印象だ。



同じ5ドアのハッチバックという車形ではあるが「イプシロン」が全長 4.07メートル、全幅1.75メートル、全幅1.47メートルというサイズなのに対しかなり大きく、全長4.67メートル、全幅1.89メートル、全高1.66メートルと、同じプラットフォームを採用する「プジョー3008」と「5008」のほぼ中間のサイズとなる。

搭載されるパワートレインも、その名称から想像するに、日本市場で展開している「プジョー3008」と「5008」同様に、1.2リットル直列3気筒ターボ+モーターに6段のデュアルクラッチ式自動MTを組み合わせて前輪を駆動する“145HPハイブリッド”と、電気自動車バージョンが設定されているようだ。後者は540km超の航続距離を持つ“230HP”、740kmの“245HP”、そして675kmで4輪駆動の“375HP AWD”という3つのグレードで展開されるようである。



公開されたインテリアの画像からは、中央コンソールに設けられた半円状のトレイや、直線基調でシンプルかつエレガントな造形など、こちらも「イプシロン」との共通性が感じられる。

この新しい「ランチア・ガンマ」の受注開始は2026年の夏以降で、さらなる詳細は今後数カ月以内に公開されるという。



「ガンマ」といえば、1910年の初代モデルはさすがに思い出せなくとも、1960年台の後半にフィアット傘下となったランチアが1970年代の半ばに世に送り出した、独創的なテールを切り詰めたスタイルのハッチバックのベルリーナと、長いオーバーハングが特徴のエレガントな3ボックス・スタイルのクーペを憶えている人もいることだろう。



1972年11月の「ランチア・ベータ」に続いて1976年のジュネーブ・ショーで公開された「ガンマ」は、最新のモデル同様に、旗艦車種としてランチア復興の旗印となるべく世に出た。



ベルリーナのスタイリングを手がけたのはピニンファリーナに在籍していたレオナルド・フィオラバンティ。後にフェラーリで「デイトナ」や「308」、そして「レクサスLFA」のコンセプトをも手がけることになる彼の初期の作となる。



いっぽうクーペは「ディーノ206GT」や「プジョー504」を手がけたアルド・プロヴァローネによるものだ。

この世代の「ガンマ」に搭載されたパワーユニットは、140馬力を発揮する2.5リットルないしは120馬力の2リットルの、アルミニウムを多用した水平対向4気筒ユニットで、前輪を駆動。その後インジェクション化など改良が加えられシリーズ2へと進化しながら、最終的に1984年に生産は終了し、後継モデルの「ランチア・テーマ」へとフラッグシップとしての任は引き継がれた。



つまり「ランチア・ガンマ」の復活は42年ぶりということになる。

ステランティス・グループは先日、前々から噂のあったブランドの売却はせず、それぞれの独自性を維持しつつ、ラインナップを拡充すると今後の方針を大々的にアナウンスした。

新型「ガンマ」はそれ以前からのプロジェクトではあるが「イプシロン」とともにランチアを牽引することになる、非常に重要な1台である。



残念ながら日本市場ではランチアが撤退して久しいが、上質な内外装の仕立てや落ち着いた走りのセッティングを愛する、コアなファンも多い。弟分の「イプシロン」は加えて“HF”グレードなどラリーのイメージも押し出してラインナップを展開している。パワーユニットはステランティス・グループ内の各ブランドと共用もできる。正規導入の再開も、期待したいところではある。



とはいえフランスのイメージを前面に打ち出してはいるがテイストの近しいDSオートモビルズや、同じイタリアを象徴するアルファ・ロメオやフィアットたちとの棲み分けなどを考えると、なかなか現実的には難しそうだ。

文=上田純一郎 写真=ランチア

(ENGINE Webオリジナル)

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