アウディジャパンは「A5」にプラグイン・ハイブリッド・モデルを投入した。システム最高出力367ps、モーターのみでの航続距離100km以上という数字が示すとおり、電動化による実用性とアウディらしいダイナミズムを高いレベルで両立させた一台だ。
モーターだけで110km走り、かつ「S5」同等の367psを実現!!
「A5」シリーズは、従来の「A4」と「A5 Sportback」を統合し、新設計のPPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション)を初めて採用したモデルとして、2025年2月に日本へ上陸。今回追加される“TFSI e-ハイブリッド・クワトロS ライン”は、初のプラグイン・ハイブリッドとして、セダンの「A5」とワゴンの「A5アバント」に同時に追加される。

この2つのモデルが既存の前輪駆動で150psを発揮する2リットル直列4気筒ターボの“TFSI 110kW”、同じエンジンで4輪駆動となる“TFSIクワトロ110kW”、204psの2リットル直列4気筒ディーゼル・ターボで4輪駆動の“TDIクワトロ150kW”、そして最上位モデルの367psを発揮する3リットルV6ターボ搭載で4輪駆動の“S5”というラインナップに加わることで、「A5」および「A5アバント」のパワートレイン別に見た場合のバリエーションは計10種類となる。

“TFSI e-ハイブリッド・クワトロSライン”のパワーユニットは、最高出力252psを発揮する2リットル直列4気筒ターボに、最大143psの電気モーターの組み合わせ。システム最高出力は367ps、最大トルクは500Nmに達し、出力についてはなんと純内燃エンジンの旗艦モデル、「アウディS5」と同じ数値だ。ただし0-100km/h加速は「S5」が5.1秒に対し、4.5秒と差はある。
プラグイン・ハイブリッドではあるが、総電力量25.9kWh(正味容量20.7kWh)と搭載されるリチウムイオン・バッテリーの容量は比較的多い。WLTCモードでのモーターのみでの航続可能距離はセダンの「A5」が最長110km、ワゴンの「A5アバント」が最長108kmで、これは2023年に導入されたアウディのフラッグシップ・サルーンの「A8 60 TFSIe」の約2倍に相当する。日常の通勤や買い物程度であれば、エンジンを始動することなくこなせる場面も多いことだろう。

走行モードは「EV」と「ハイブリッド」の2種類。前者では電動走行を最優先し、後者ではバッテリー残量を一定に保つよう制御する。回生ブレーキの性能も大幅に強化されており、モーターのみでの走行時はステアリングのパドルで回生レベルを3段階で調整可能。最大88kWという回生能力は、「A5」シリーズや「Q5」の一部モデルに採用されている48Vマイルド・ハイブリッドのMHEV plusの最大25kWという数値に対し、3倍以上と大きく進化している。
さらに、好みのバッテリー充電レベルをデジタル・スライダーで細かく設定できる機能も加わった。充電は標準付属の3kW充電ケーブルのほか、オプションの「e-トロン・チャージング・キット・プラス」を使用すれば最大8kWでの急速充電に対応する。
各種装備の内容も旗艦モデルの「S5」と同水準と言い切れる充実ぶり。標準装備の“テクノロジー・パッケージ・プロ”には、助手席用10.9インチのMMIパッセンジャー・ディスプレイ、電動チルト/テレスコピック・ステアリング・コラム、前後シート・ヒーター、ステアリング・ヒーター、ダンピング・コントロールSスポーツ・サスペンション、デジタルOLEDリア・ライト、パーク・アシスト・プロ、3Dサラウンド・ビュー・カメラが含まれる。ヘッドライニングに内蔵されたレーダー・センサーが後席の子供やペットを検知して置き去りを防ぐ、リア・オキュパント・ディテクションも装備する。さらにSライン、ライティング、ブラック・スタイリングの各パッケージも含まれている。

「アウディA5 TFSI e-ハイブリッド・クワトロSライン」および「A5アバントTFSI e-ハイブリッド・クワトロSライン」の価格はそれぞれ1151万円と1176万円。
文=上田純一郎 写真=アウディ
(ENGINE Webオリジナル)