2026.09.07

CARS

マイナーチェンジでよりモダンになったキャデラックCT5が上陸|ドイツ勢とは異なる独自のアイデンティティを確立

マイナーチェンジを実施したキャデラックCT5に試乗した

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アメリカのラグジュアリー・サルーン、キャデラックCT5がマイナーチェンジを受けた。より一層モダンになったCT5に乗り、キャデラックの自信を感じた。

上品で都会的なサルーン

いま、キャデラックが気になっている。今月の特集「エンジンHOT100」では、自分が選ぶ20台のなかにリリック、エスカレード、CT5の3台を入れた。理由はスタイリングだ。キャデラックが2000年代初頭から始めたブランドの再構築をエンジン誌の記者として見て来た私は、とうとうここまで洗練されたかと感慨ひとしおなのである。

だから街でキャデラックを見かけるといつも見とれてしまう。先日、同じマンションに住む大のクルマ好きに「最近、キャデラックがちょっといいと思ってるんだよねー」と駐車場で言われたときに、大きく頷く自分がいた。

マイナーチェンジを実施したキャデラックCT5に試乗した

さて、マイナーチェンジを受けた新型キャデラックCT5が上陸した。大きく変わったのはフロント周りである。全体の意匠はリリックの顔を踏襲しているようだ。縦長のデイタイム・ライトがフェンダー上部まで回り込むように伸び、センターグリルもリリック同様、X型となった。総じて先代モデルより低く、ワイドにそして精悍になった印象である。とはいえ、ライバルとされるメルセデス・ベンツEクラス、BMW5シリーズ、アウディA6と比べてもダントツにクリーンでモダンなデザインだと私は思う。2935mmという長いホイールベースを持った伸びやかなサイドのプロポーションもライバルたちより綺麗だ。上品で都会的なサルーンである。

全長×全幅×全高=4935×1895×1445mm。ホイールベース=2935mm。車重=1760kg。

ドアを開けると横長のLEDタッチ・ディスプレイ・スクリーンが目に飛び込んでくる。これもリリックやエスカレードと同じ意匠で、今回新たに採用された。横の長さはなんと33インチ(83cm)で、運転席からズドーンとセンターまでドライバーを囲むように伸びている。これが水平方向への広がりを感じさせている。インテリアのデザインも外観同様、モダンでスタイリッシュな印象だ。

33インチLEDタッチ・ディスプレイ・スクリーンは直感的な操作ができるように設定したという。レザー・シートの掛け心地はやや硬めでホールド性にも優れていた。

試乗した日は台風7号が日本列島に接近、おりしもの梅雨前線を刺激して大雨となった。そんな雨のなかをキャデラックCT5で東京を出発、千葉県へ向かった。

2リッター直4ターボに変更はない。1500rpmから最大トルク350Nmを発するフラット・トルク型のエンジンはとても扱いやすい。10段ATも旧来通りだ。この自社製10段ATの躾けがとてもよくスムーズにクルマを走らせていく。

2リッター 直4ターボ(240ps、350Nm)は10ATを介し4輪を駆動する。970万円。

静粛性は極めて高く、雨のせいで自分だけラグジュアリーな空間にいる感じが強い。

オーディオがエスカレード、リリック同様AKGのサウンド・システムになったのも新しい。キャデラックのAKGサウンド・システムは市販車のなかで最強だと私は思っている。15個のスピーカーから車内にはメロディの雨が降り注ぐ。曲はプリンスの『パープルレイン』! 痺れます!

モダンでクリーンな印象を与えるインテリア。

房総スカイラインの峠道では安定したハンドリングに感心した。今回のマイナーチェンジで、日本仕様はAWDのみとなった。濡れた路面を4輪がガッチリとつかみ、峠を上っていく。

大雨だったのでコーナーを攻めたりしなかったけれどハンドリングは素直で好ましい。

マイナーチェンジを実施したキャデラックCT5に試乗した

2000年代初頭、ドイツ車に追いつけ、追い越せとやっきになっていたキャデラックだったが、独自のアイデンティティを再構築できた気がする。新型CT5に乗ってキャデラックの自信を感じた。

文=荒井寿彦 写真=茂呂幸正

(ENGINE2026年9・10月号)

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