2026.09.27

CARS

世界記録を3つも樹立! 「VWミッション・エフィシェンシー」はかつての「XL1」のように市販されるのか!?【Cd値0.158!?】

かつての「フォルクスワーゲンXL1」もかなりスタイリッシュだが、新作も負けてはいない!

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独フォルクスワーゲンが、量産技術をベースとしながら世界記録を樹立した超高効率な電気自動車「ミッション・エフィシェンシー」を発表した。

Cd値0.158という驚異の空力性能

まず注目すべきは、公道走行可能な自動車として過去最小となる空気抵抗係数Cd値0.158という記録だ。



速度を一定(68km/h)に保ち、上り坂やエアコンなどの補機類使用もない理想的な走行環境では、電費もわずか6.48kWh/100kmを記録している。



「ID.ポロ」譲りの高効率な電動駆動システムと空力性能の組み合わせにより、同クラスで最も経済的な量産間近の電気自動車、という称号も獲得している。



実走行での実力も証明済みだ。独ヴォルフスブルクの開発拠点から、ポーランドのポズナン、チェコのオロモウツを経由してオーストリアの首都ウィーンまで、総距離1278.36kmにおよぶ公式記録付きの走行テストを実施。平均速度67.72km/h、最高速度138km/hというペースで走破し、実電費は充電ロスを含めて7.51kWh/100km(充電ロスを除けば6.89kWh/100km)を記録した。容量54.9kWhのバッテリーへの充電はこの間わずか1回のみで、ウィーン到着時にはまだ164kmぶんの航続距離が残っていたという。



フォルクスワーゲンのブランドCEOトーマス・シェーファーは、特殊な技術ではなく「ID.ポロ」や「ID.クロス」が採用するMEB+プラットフォームと前輪駆動レイアウトという、量産可能で手の届く技術のみでこれらの世界記録を打ち立てた点こそが、電動化時代におけるフォルクスワーゲンらしさを象徴している、と強調。実際、駆動モーターは「ID.ポロ」と同じ135psユニットと高電圧バッテリーをそのまま採用している。



その代わりに徹底されたのが空力性能の追求で、前面投影面積はわずか2.08平方メートル。涙滴型のフォルムに加え、可変式クーリング・エア・フラップ、覆われたリア・ホイール、フル・カバードのアンダーボディ、フレームレスのウインドウ、ボディと一体化されたドア・ハンドルなど、あらゆる箇所が空気抵抗低減のために作り込まれている。



その効果は速度域が上がるほど顕著で、80km/h以上では標準の「ID.ポロ」に対し消費電力が30%以上少なく、140km/hでの巡航は「ID.ポロ」が100km/hで走る際とほぼ同等のエネルギーで済むという。チーフ・デザイナーのアンドレアス・ミントは、2013年に登場し、当時世界でもっとも経済的な量産車だった「XL1」のDNAが息づいている、と語っている。



車体サイズは全長4775mm、全高1392mmの2+2レイアウトのクーペで、荷室容量は481リットル。「ID.ポロ」由来のコンポーネントと高強度CFRP・アラミド複合材などが組み合わされる。ブレーキは前が「ID.ポロ」譲りの油圧ブレーキ、リアには初採用となる電気機械式ブレーキを搭載し、摩擦損失の低減や可変ブレーキ配分による回生効率、コーナリング安定性の向上を実現した。



ホイール内側には特許出願中の専用リム・ディフレクターを備え、コンチネンタルと共同開発した専用コンセプト・タイヤを装着。ガラス・ルーフとトランク・リッドには370Wのソーラー・パネルも内蔵し、条件次第で1日あたり最大30kmの航続距離を追加できるという。



かつての「XL1」は市販されたが「ミッション・エフィシェンシー」はあくまでコンセプト・カーであり、現段階では市販の予定はない……とはいうものの、期待したくなる未来感覚の1台だ。

文=上田純一郎 写真=フォルクスワーゲン

(ENGINE Webオリジナル)

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