2019.03.26

CARS

独自チューニングが施されたBMW アルピナB4は走りも乗り心地も上質

〔ラグジュアリー編#3〕BMW Alpina B4 S Biturbo Coupé /BMWアルピナB4 Sビターボ・クーペ

どこを取ってもアルピナ 森口将之

ロゴの入ったエアダム、例のストライプ、20スポークのホイール、センターコンソールのシリアルナンバー入りプレート、ブルーのメーター。まずは様式美に魅せられる。時代にアジャストしつつ、どこを取ってもアルピナそのものだ。

3リッターの直列6気筒ツイン・ターボは、BMWの440iともM4とも違う感触。クライマックスは5000rpmを超えたあたりから。マフラーの演出に頼ったサウンドではない。ストレート6の機械の音を聞かせてくれる。スピードを求めるのではなく、このサウンドを楽しみたいと思い、ついペースが上がる。

アルピナ・マジックという言葉で評されてきた足さばきも健在だった。前後とも20インチの30%扁平というタイヤを履きながら、しっとりした感触を届けてくれるのは不思議でしかない。しかも前後で太さが違うのに扁平率は同じ。これがアルピナらしい前下がりの姿勢を作り出しているようだ。Mは日本車が真似できても、アルピナの世界はガイシャしかできないと、乗るたびに思う。


上質とはこのことなり 九島辰也

知っているようで知られていないのがアルピナ。自動車雑誌を読んでいる人はチューナーではなく自動車メーカーとしてドイツで登録されている会社ということはご存知だろう。でもその"味"はあまり知られていない。

だから見かけはBMWとそれほど違わないのになぜ値段はこんなに高い?となる。元Mオーナーの立場から言わせてもらうと、アルピナはBMWともMとも大きく異なる。走るとかなり個性的で、その"味"の虜になる。
具体的に言うと、乗り心地がいいのに走りのパフォーマンスは高く、かつハンドリングが楽しい。まさに"上質な走り"とはこのことを言うのだろうと思ってしまう。

今回もそう。B4Sの走りはまんまアルピナ。特に中速からの身のこなしと乗り心地は独特で、路面のあたりの優しさに思わずニヤケてしまった。「これがアルピナなんだよ」と。そして、この他では見ない美しすぎるボディ・カラー。これをサラッと乗るのが大人なんだよね〜、と呟く。でもって降りると現実に戻る。アルピナ未体験の方、ぜひご体験を!


想像していたよりずっと走りのクルマでした。なのに、快適さや上質感などが何もそこなわれていない。すごい

〔読者コメント〕
エンジン音、パワーも素晴らしく、最高のスポーツ・クーペ。ビックリする乗り心地。(菅沼幸博さん)
緻密なエンジン音と俊敏さは、独特なもので味わい深いものでした。(鈴 琢磨さん)
想像していたよりずっと走りのクルマでした。なのに、快適さや上質感などが何もそこなわれていない。すごい。(小川憲一さん)
力強い加速。ハンドリングも鋭い。(安藤研史さん)
モリモリと出てくるトルクと加速スピード。ノーマル・ブレーキでも絶大な効き。(斉藤貴志さん)
羊の皮を被った狼!! 普段のなにげない生活をワイルドな世界へと変えてくれる相棒。(長藤憲司さん)
安定感があり、スラロームでも滑らない安心感があった(長藤貴世江さん)
ちょっと冒険始まりそう。(乃美貴代美さん)


BMWアルピナB4 Sビターボ・クーペの解説&走行動画はこちら
BMWのコンパクト・クーペ、4シリーズをベースに、各所にアルピナ独自のチューニングが施された特別なBMW。"ビターボ"と呼ばれるツイン・ターボや脚まわりだけでなく、内装の作りにもアルピナの美学が反映されている。3.0ℓ直6ツイン・ターボは440ps/67.3kgmを発生。比較されることの多いBMW・M4とほぼ同等の出力を誇る。日本仕様は8段ATと後輪駆動の組み合わせ。クーペのほかに開閉式ハードトップを持つカブリオレも選べる。全長×全幅×全高=4640×1825×1370㎜。ホイールベース=2810㎜。車両重量=1670㎏。価格は1221.9万円。

写真=神村 聖(メインとサブ)

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