昨今、国内外で女性にスポットが当てられています。この硬派な雑誌(?)「エンジン」でも少し前から私も出演させていただいている女子会の企画もありますし、スーパーカー・ブランド、ランボルギーニでも女性を応援するプロジェクトが行われています。
その名は「ランボルギーニFAB」。FABとは「Female Advisory Board」の頭文字を取ったもので、各分野で活躍している女性たちを招待し、昨年から世界9都市で意見交換会を行ってきました。東京では昨年5月に開催され、そのとき招待されたのは15名。東京以外では、シンガポール、シドニー、ドバイ、ロサンゼルス、ワシントン、香港、ミラノ、ロンドンでも同様に開催され、現在FABメンバーは世界で67名。今回はその中から13名の「FABアンバサダー」がランボルギーニ本社に招待されました。
ドレス・メーカーの社長、ラグジュアリー・レンタカー会社のオーナー兼モデル・クラブの社長、フィットネス会社のCEO、映画プロデューサー、ジュエリー会社オーナー、弁護士、証券会社の取締役などなど、錚々たるメンバーです。しかも皆さん美しくて、華やかな方ばかり。仕事がデキるだけではなく、発信力もある方々のようです。その中に私も加えていただいたなんて、ありがたき幸せ。

私たちが最初に向かったのはウルスの組付けラインの上にあるホール。ここで、「ランボルギーニFAB」を立ち上げたカティア・バッシさんが「FAB」についてのプレゼンテーションを行いました。バッシさんはランボルギーニ初の女性取締役でありCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)に就任した美しきキャリア・ウーマン。アストン・マーティンで副社長、フェラーリなどでも手腕をふるってランボルギーニ入社へ。「FAB」はバッシさんがランボルギーニに入社する前から温めてきた企画だそう。もっと女性にもスーパー・スポーツカーに興味を持って欲しい!乗ってもらいたい! という女性への想いが込められています。
次のステップとして、30歳未満の女性を応援する「フューチャーFABアワード」というコンテストを行い、受賞者をサポートすることが発表されました。プレゼンテーションの最中に「ルック・ビハンド・ユー(あなたの後ろを見て)」というスライド(しかも日本語!)と共に、後方のシェードが開いて、これから見学するウルスの組み立てラインが目の前に現れました。この演出に思わず「キャーッ!」という歓声が上がります。そして興奮冷めやらないまま、ウルスの生産ラインを見学するという凝った演出に心をつかまれました。
本社工場はウルスの発売に伴い、4億ユーロを投資して工場の建屋を8万㎡から16万㎡に拡大。また、今年7月にはウルスの新オフィスもできるそう。また品質を向上させるためにオートメーション化も進め、ネットワークによるモニタリングを取り入れ、何かあればすぐに対応できるようになっています。ロボットも一部導入し、市場のボリュームに応えられるようになっていました。ウルスは32分かかる工程が23あり、1日に26台が作られます。アヴェンタドールは1工程90分で1日5台が組み立てられます。
また、スペシャルなオーダーに応える「アド・ペルソナム」のラインや、ランボルギーニのデザインを生み出すデザイン・スタジオも見学しました。FABメンバーたちは大いに楽しむと同時に、すぐさまSNSなどでツアーの様子をアップしていて、発信力の高さには驚きました。


また、今年4月にリニューアルしたランボルギーニのミュージアム「MUDETEC」には、360度スクリーンでランボルギーニの世界を映す「ブレーンルーム」が新設され、FABメンバーたちは熱心に見入っていました。
サプライズはスーパースポーツ・モデルの組み立てラインでのスペシャルディナー。見学の時は撮影NGの場所だったのに、今まさに製造中のクルマたちは、たちまち素敵なオブジェになっていました。





翌日は会場をイモラ・サーキットに移し、ランボルギーニの最新モデルであるウラカン・エヴォ、アヴェンタドールSVJ、ウルスに試乗しました。メンバーはほとんどサーキット初体験で、クルマから降りてくると頬を紅潮させ、心の底から喜んでいるようでした。
女性に影響力を持つFABメンバーたちの発信によって、ランボルギーニと女性はもっと近づくことになるだろうと確信しました。
▶「ランボルギーニのおすすめ記事」をもっと見る文=吉田由美 写真=ランボルギーニSpA
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