2019.12.29

CARS

2019年佐藤久実が最も印象に残ったクルマ ダラーラ・ストラダーレ

 

自ら操る楽しさを再確認!


2019年を振り返ると、プレミアム・ブランドから電気自動車がリリースされたり、より自動運転に近づいた運転支援技術が搭載されたりした。一方で、依然、SUV百花繚乱といった様相を呈し、自動車業界にとって話題に事欠かない1年だった。


しかし、12月、他のクルマが霞むほど、強烈なモデルに出会ってしまった。「ダラーラ・ストラダーレ」だ。ダラーラは有名なレース・コンストラクターで、このクルマはまさに、ナンバー・プレートをつけて公道を走れるレーシング・カーといえる。何しろ、ベースは、フロント・スクリーンすらつかないバルケッタモデル。試乗車は、フロント・ウィンドウ、Tフレーム、ガルウィング・ドアが装備されていた。ボディを跨いで乗り込む。ステアリングにもボタンがたくさん装備され、コクピット・ドリルを受けないとスタートさせることすらできない。久しぶりに、緊張感の伴う試乗となったが、ひとたび走り出すと、とってもフレンドリーなスポーツカーであった。


カーボンをはじめ軽量素材で作られたベース車の重量はわずか850㎏で、フル装備の試乗モデルですら1tちょっと。なので、4気筒2.3ℓエンジンの最高出力が400馬力でも十分に軽さやパワフルな加速を味わえる。重量級でハイパワーなスーパー・スポーツカーがひしめき、自動化が進む中で、ダラーラ・ストラダーレは、シンプルにクルマの本質を追求し、ドライバーが自らクルマを操る楽しさを最大限に引き出している。


写真=神村 聖

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