どれだけスリムにできるかが、2020年型 マシンを設計する際のポイントになっている。「極限まで攻めた」と、チーム代表の M.ビノット。1.6ℓV6ターボは燃焼室の設計を見直した。
スタジオ撮影した画像を公開するだけの新車発表が増えている状況で、フェラーリは伝統的なスタイルを守ってF1の新車発表を行った。会場は本拠地マラネロにほど近いレッジョ・エミリア。19世紀に新古典様式で建てられたオペラ劇場が、66台目になるフェラーリのシングルシーターを発表する場に選ばれた。
今回の発表会のために作られた前衛的な曲がオーケストラによって演奏された後、SF1000が披露された。F1世界選手権が始まった1950年から参戦するフェラーリは、2020年シーズン中に1000回目のレースを迎える。前人未踏の史上最多出走数を記念したネーミングだ。
「極限まで進化させた」と語るチーム代表兼マネージングディレクターのM.ビノットは次のように強調した。「モノコックやギヤボックス、パワーユニットのパッケージングを見直して、非常に細いボディ・シェイプにした。空力のパフォーマンスを最大限高めるためだ」
ホンダと組んで2年目を迎えるレッドブルの新車、RB16もフェラーリと同様、ナローなボディ・シェイプになっている。昨年と同様、新車発表にタイミングを合わせて機能チェックのためのシェイクダウン走行を実施した。
現行規定導入2年目の2015年からF1に復帰したホンダは、準備期間も含めると数年は先を行っているメルセデスやフェラーリ、ルノーに追いつくために、熱効率競争の側面を持つパワーユニットの開発を続けてきた。
「まだ追い越してはいない」と開発責任者は言うものの、2019年は3度の優勝を果たし、復帰後初めて2位で悔しさを感じるシーズンとなった。
昨年までの成長曲線を今年も描いたとすれば、レッドブル×ホンダにとって6連覇を果たしているメルセデスは追いつくべき目標ではなく倒すべき相手になる。
さらに昨シーズン後半に圧倒的な強さを見せたフェラーリが今年もその強さを維持しているとすれば(確証を持たせないのがこのチームの伝統でもあるのだが)、メルセデス一強時代は終わりを告げる。
文=世良耕太
(ENGINE2020年4月号)
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