いま着けたいのは、“物語” のある時計--。その興味深いストーリーを知るほどに魅力は深まるばかり。ここに現代の名品たちを主役にした珠玉の短編集を編んでみた。
21世紀の時計史の中で、最も衝撃的な出来事のひとつが、2001年にユリス・ナルダンが発表した「フリーク」だ。今や多くの時計ブランドが採用するシリコン製のムーブメント素材や、後に各社が挑むことになる拘束角の小さな新型脱進機を盛り込みながら、輪列全体を60分で1回転させる奇抜なセントラルカルーセルを採用していた。
言わばフリークは、ムーブメントそのものが回転して時間を表示するのだ。基礎設計を行ったのは、若き日のキャロル・フォレスティエ=カザピ(現在はリシュモン グループの複雑系ムーブメント開発を一手に手掛ける"トゥールビヨンの女王")。製品化に向けての大改良を行ったのは、かのルードヴィッヒ・エクスリン博士だ。
以降ユリス・ナルダンは、フリークを新技術開発のショーピースと位置付け、革新を盛り込んでいく。しかし一方で、フリークの複雑さと奇抜さは年々加速していき、手軽に使えるシロモノではなくなっていった。2019年に発表された「フリークX」は、そんなもどかしさを一発逆転させるエントリーモデル。一般的な自社製自動巻きをベースに、象徴的なセントラルカルーセルだけをダイアル上に残したのである。これで200万円台という価格も大いに魅力だ。
文=鈴木裕之
(ENGINE2020年9・10月合併号)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
文=鈴木裕之
advertisement
2026.03.15
CARS
廃線となった首都高を埋め尽くした空冷ポルシェ!1日限りの『LUFT…
2026.03.18
CARS
これぞ理想の組み合わせ!? アルファ・ロメオの新型SUV「トナーレ…
2026.03.17
CARS
「これぞいい意味でのバカ!」と自動車評論家の清水草一が痛快レポート…
2026.03.15
CARS
フェラーリ最新のFRオープン登場! クーペ並みの動力性能を備えつつ…
2026.03.15
CARS
中古車サイトで探すこと5か月、27歳の起業家の若者がやっと巡り会っ…
2026.02.28
CARS
【映画『木挽町のあだ討ち』公開記念】山本周五郎賞と直木賞をW受賞し…
advertisement
2026.03.15
中古車サイトで探すこと5か月、27歳の起業家の若者がやっと巡り会った25万キロ35年オチの理想のクルマ
2026.03.19
乗り心地の良さに大満足|新時代を告げる「アルファ・ロメオ・ジュニア・イブリダ」に自動車評論家の飯田裕子と竹岡圭、吉田由美が試乗
2026.03.13
ついに出揃ったトヨタ・ダイハツ共同開発の軽商用BEV!【約314万円〜】「スズキ・eエブリイ」が登場
2026.03.17
「これぞいい意味でのバカ!」と自動車評論家の清水草一が痛快レポート|「アバルト500e」は内燃エンジンも真っ青の常識外れに楽しいEV
2026.03.12
「いつでも一緒にいられるスポーツカーはこれしかなかった」トロンボーン奏者、中川英二郎さんとポルシェ911カレラ