コロナ禍のために4月のレッスンは中止になったが、7月はなんとか開催。やっぱりサーキットは楽しい!
コロナの影響で、あらゆるスポーツの大会やイベントが無観客で行われているという異常事態。モータースポーツも例外ではなく、F1も世界ラリー選手権も、観客もサポーターもいないなかで開催されている。
規模がグッと小さくなって恐縮だが、エンジン・ドライビング・レッスンも今年の4月23 日に予定していた第1回のレッスンが中止になった。かつて台風の影響で中止になったことがあったけれど、今回のコロナが違うのは、いつ終息するのか先のことが誰にもわからないことだ。7月9日のレッスンも、一時は減少していた感染者の数が直前になって急増したため、再度中止を検討した。特に東京で再び感染が拡大し、都県を跨ぐ移動の自粛要請が出たことから、キャンセルが増えたことが大きかった。そんななかで開催を後押ししたのは、「中止にしないで」という参加者の声だ。みんな、走りたがっている。キャンセルも出て、参加者もそれほど多くはないけれど、これはもう、赤字覚悟でもやるしかない。
というわけで、7月9日に今年最初のドライビング・レッスンを開催した。もちろん筑波サーキットの規定に従って、問診票、事前の検温、アルコール消毒の準備、マスク着用の徹底など、細心の注意を払っての開催。ジムカーナ場での午前中のオーバル・レッスンは生憎の雨だったけれど、午後のコース1000はなんとか天気も回復。参加者は全部で15名。主催者側としては赤字で大変だが、走る方は大満足だったこと間違いなし。なんと最後に計測結果を見ると、最大周回数は52周でした。
嬉しかったのは、この日のトップ・タイムを記録したのがHさんだったことだ。まだ慣らし運転中の992型の911で、回転数を制限しての走行だったというのもすごいと思ったが、年齢を聞いてびっくり、Hさんは今年77歳だというから驚いた。Hさんがエンジンのレッスンに参加するようになったのはまだ60代の頃。なかなか上手く走れないことも多かったが、参加は毎年皆勤賞。真夏のレッスンではそれこそ滝のような汗をかき、ヘトヘトになるまで走り込んでいたのを思い出す。その情熱がすごい。
この日参加してくれた皆さんを見ていて、みんなクルマが好き、運転が好きだということがよくわかった。そして走れる喜びを満喫していることがひしひしと伝わってきた。頑張って開催して良かった。
以下は参加者の皆さんです。
文=塩澤則浩(ENGINE編集部) 写真=神村 聖
(ENGINE2020年11月号)
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