今月は特集の取材で新旧さまざまなポルシェに乗った。中でも嬉しかったのは、356とナロー、930ターボのクラシック3台を体験できたことだが、それらと79号車を比べて、ひとつ気づいた点がある。ポルシェのインテリアは機能重視のスポーツカーらしく、基本的に直線主体のそっけないデザインのものばかりなのに、どういうわけか996型だけは至る所に曲線を用いた凝ったデザインが施されているのだ。

たとえば、ドア・ハンドルまわりのデザインをご覧いただきたい。この微妙な曲線の使い方ときたら、まるでアートのようだ、と言ったら褒めすぎだろうか。あるいは996型から付いたカップホルダーも、ブーメランのような形状の凝ったものになっている。写真では2個分あるが、プッシュ式で飛び出した時点では1個分しかなく、必要に応じてさらに引き出すともうひとつ分が現れる仕組みだ。997型以降は再び直線基調のインテリア・デザインに戻り、とりわけ最新の992型ではナローを想起させる水平のラインを強調したダッシュボードが採用されている。むろん、それはそれで潔くて悪くないが、996型の曲線を使ったデザインも私は大好きだ。ただし機能面では、ドアはやや開け閉めしにくく、カップホルダーも使うとナビ画面が見えなくなる難もある。
■79号車/ポルシェ911カレラ4S(996型)
PORSCHE 911 CARRERA 4S
購入価格(新車時) 340万円(1244万2500円)
導入時期 2017年4月
走行距離(購入後) 11万608km(2万8223km)
文=村上 政(ENGINE編集長)
(ENGINE2021年1月号)
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