複雑に機能する時計のムーブメントは、もはや小宇宙といっても過言ではない。スーパースポーツカーにとってエンジンが大切なように、時計選びもエンジン=ムーブメントがキモなのだ!
クルマは言うまでもなく、ファッションからインテリア、あるいは食に至るまで、イタリアに親近感を覚え、魅了される人は少なくないだろう。イタリア人の手にかかると、フォルムやカラーが「お洒落」になるのだから実に不思議。その生粋のセンスとワザには脱帽せざるを得ない。
時計でそうしたイタリアらしさを今象徴するフロントランナーがロックマン。創業1986年、本拠地が地中海のエルバ島という特異なロケーションも印象的だ。ロックマンは、自社内に設立した研究所とS.I.O(イタリア時計学校)が開発した初の自社製自動巻きクロノグラフ・ムーブメントを搭載する「モンテクリスト」を2009年に発表して以来、イタリアでは極めて珍 しいマニュファクチュールとして躍進するブランドなのだ。
誕生から10年を経て登場したその最新作は、オープンダイアルやスケルトンムーブメントと同時に、モダンな建築構造を思わせる異色のラグが備わるケースもオープンワーク仕立て。俊足レースカーを思わせるこの魅力的な時計をドライブさせるのは、スイスの専門会社と共同でチューンナップし、最大72時間のパワーリザーブを実現した、まさにロックマンのハイパワー高性能エンジンだ。
文=菅原 茂 写真=近藤正一
(ENGINE2021年1月号)
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