時計ジャーナリストが選ぶ"これぞ"の1本! コロナ禍の影響で時計フェアは軒並み中止になったものの、魅力的な新作が数多く発表された2020年。その中から時計ジャーナリストが選んだ"本気で欲しい!"と感じた傑作モデルとは?
実は「サントス デュモン」には、2019年の登場時から心惹かれていた。時計史に燦然と輝く"サントス ウォッチ"をクオーツ搭載で薄型化し、ドレッシィに再構築。元来はダイアル中央にあるレイルウェイを外周へと移したことも功を奏し、一層エレガントな雰囲気を高めている。
他にあまり例がないシンプルで薄い、角型ドレスウォッチは、クオーツ搭載だからこそ生まれた……と、思っていたら、なんと機械式が登場したのだ。俄然、興味をそそられた。ケースサイズはクオーツ搭載と比べ一回り大きくなっているが、厚みは0.2㎜増しただけ。7.5㎜厚と、かなり薄い。これは、搭載するCal.430MCの恩恵である。その出自を熱心な時計ファンなら、キャリバー名にある430との数字から導き出せるであろう。
手巻き極薄ムーブメントの名機中の名機の、これはカルティエ仕様であり、性能は既に実証済みだ。しかも430系キャリバーがスティールケースに搭載されたのは、このモデルが初。結果、ムーブメントの出来栄えに対して、価格はかなり抑えられた。ブランドバリ ューとモデルが持つストーリーまで考慮すれば、戦略的ともいえる値付けである。2019年に引き続き、2020年もサントス デュモンに心は惹かれる。
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