2021年で58回目を迎えた欧州カー・オブ・ザ・イヤー(正式名称は「カー・オブ・ザ・イヤー」)で、トヨタ・ヤリスが栄えある栄冠を獲得した。日本車の受賞は2011年に電気自動車で初めてカー・オブ・ザ・イヤーを受賞した初代日産リーフ以来10年ぶり。ヤリス(ヴィッツ)は2000年の初代以来2回目の受賞で、トヨタとしては2005年の2代目プリウスに続く3回目の戴冠となる。
欧州9カ国で出版される主要9誌の自動車誌が主催する欧州カー・オブ・ザ・イヤーは、欧州においてとりわけ権威ある自動車賞と認知されている。選考委員は欧州22か国の59人で、1人につき25点が与えられ、最終選考に残った7台に投票する。
2021年度は過去1年間に発売された29車種の乗用車が候補に上がった。その後、1次審査により、トヨタ・ヤリス、フィアット500、ランドローバー・ディフェンダー、シトロエンC4、フォルクスワーゲンID.3、シュコダ・オクタビア、クプラ・フォーメンターの7台が最終選考へ進出。その中からヤリスが見事、2021年のイヤー・カーに選出された。
選考理由としては、多くのライバルよりもコンパクトなクルマでありながら、フル・ハイブリッド・システムを搭載し、しかも全方位で妥協なく要求を満たしているという意見が目立った。そこにはロー・エミッションや低燃費といった環境性能と経済性の高さはもちろん、そのうえでファン・トゥ・ドライブも兼ね備えていることを称賛する声もある。
さらにはクラス・トップレベルの安全性能やオールラウンドに使えること、手頃な価格設定、デザインなど、総合的に高い評価を獲得した。加えて、GRヤリスの走りに着目した選考委員も多く、これがモデル全体のイメージアップに貢献したという側面があったとも述べられている。
■欧州カー・オブ・ザ・イヤー2021
1位:トヨタ・ヤリス 266点
2位:フィアット500 240点
3位:クプラ・フォーメンター 239点
4位:フォルクスワーゲンID.3 224点
5位:シュコダ・オクタビア 199点
6位:ランドローバー・ディフェンダー 164点
7位:シトロエンC4 143点
文=関 耕一郎
(ENGINEWEBオリジナル)
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