メルセデス・ベンツGLBクラスに2つの新規グレードが追加された。ガソリン・エンジンを搭載するエントリー・モデルのGLB180と、ディーゼルに4WDを組み合わせたGLB200d 4マチックだ。
GLB180のエンジンは1.34リッター4気筒ガソリン・ターボのM 282型。小型・軽量なオールアルミ・ユニットで剛性の高さも特徴となっている。最高出力は136ps/5500rpm、最大トルクは200Nm/1460~4000rpmを発生する。
サイズと重量を削減するため、デルタ型シリンダー・ヘッドや半一体型吸排気マニフォールドを採用。また、過給圧を最適化する電子制御ウェストゲート、ノイズを低減する吸気ダクトや触媒コンバーターを装備している。
トランスミッションはデュアルクラッチ式7段自動MT、駆動方式は前輪駆動だ。納車は7月ごろに開始する予定で、価格は530万円。
また、ディーゼル+4WDのGLB200d 4マチックは2.0リッター4気筒ディーゼル・ターボのOM 654q型を搭載。最高出力は136ps/3400-4400rpm、最大トルクは320Nm/1400-3200rpm。アルミ・ブロックとスチール・ピストンという熱膨張率の異なる素材を組み合わせることで摩擦を40%以上低減した。ターボチャージャーは可変タービン・ジオメトリーにより、低回転域から高回転域まで高トルクを発生する。
排出ガスの浄化性能も高めた。エンジンは高圧と低圧の2種類のEGRを組み合わせることで燃焼効率を向上させ、窒素酸化物の発生量を減少。排気はまず酸化触媒を通り尿素水を添加。その後、触媒機能を兼ね備えるDPF(ディーゼル微粒子除去フィルター)と追加されたSCR(選択型還元触媒)を経て、窒素酸化物が処理される。
さらに、余剰に発生した尿素水由来のアンモニアを処理する触媒も装備。これにより、運転状況を問わず十分に尿素水を添加し、窒素酸化物の還元能力を高めることができる。
このディーゼル・ユニットには、新たに4WDシステムが組み合わされる。前後駆動力の基本的な配分は3通りあり、エコとコンフォートの各モードでは前80:後20、スポーツでは前70:後30、オフロードでは前50:後50。ここから路面状況に応じて連続的に比率を変化させ、走行性能を改善する。トランスミッションはデュアルクラッチ式8段自動MTを搭載。価格は553万円。
文=関 耕一郎
(ENGINEWEBオリジナル)
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