メルセデス・ベンツのEVブランド、メルセデスEQの最上位サルーンとなる「EQS」が発表された。
EQSはメルセデスの上級EV向けモジュラー・プラットフォームを採用する初めてのモデルで、ボディ・サイズは全長5216mm×全幅1926mm×全高1512mm、ホイールベースは3210mm。Cd=0.20という世界最高峰の空力性能を達成するエクステリアをまとう。車両重量は2480~2585kg。このサイズながら4輪操舵を標準装備にしたことで取り回し性を向上。通常の後輪最大舵角は4.5度だが、10度まで転舵する仕様も選べる。その場合、最小回転直径を11.9mから10.9mへ縮小する。
インテリアでもっとも目を引くのが、オプション設定されるMBUXハイパー・スクリーン。12.3インチのメーター・パネルと17.7インチのセンター・ディスプレイ、助手席前の12.3インチ画面を備えるダッシュボード全面とセンター・クラスターを1枚の曲面ガラスで覆い、連続する大型スクリーンのように見せるデザインだ。また、ドライバーが助手席側の画面を注視しているのが検知されると、自動的に映像を消す安全装置も備えている。なお、標準仕様は、タブレット風メーター・パネルとセンターコンソールから立ち上がる縦型ディスプレイの2画面となる。
電動ドライブトレインのコンパクトさを活かし、キャブフォワードなスタイリングとしたことで、室内は広いスペースを確保。荷室容量は、通常時でもSクラスを60リッター上回る610リッターと大きく、さらにバルクヘッドを排したボディ構造を採用したことで、最大1770リッターに達する。
発売時のラインナップは、245kW(333ps)/568Nmの後輪駆動モデルである「EQS450+」と、385kW(523ps)/855Nmで4輪を駆動する「EQS 580 4マチック」。今後は、最高560kW(761ps)の高性能版が追加される予定もあるようだ。
今回の2車種に搭載される駆動用バッテリーの容量は107.8kWhで、このほかに90kWh仕様も追って用意される。航続距離は最高770kmに達するが、15分の直流急速充電でEQS450+は300km、EQS580は280kmの走行が可能だという。
回生ブレーキは、ステアリング・ホイールのパドルで3段階に切り替えでき、最強時にはブレーキ・ペダルの操作なしに停止までできる1ペダル運転が可能。最大エネルギー回生能力は、2WD版が186kW、4WD版が290kWだ。
片側130万枚の反射鏡を用いて合計260万画素の映像を路面に投影できるデジタル・ライトや、レベル3相当の自動運転機能である「ドライブ・パイロット」といった、最新のSクラスと同等の先進デバイスも設定されるEQS。2030年までに全販売台数の半数以上をEVとPHEVにしようという電動化戦略を掲げるメルセデス・ベンツの面目躍如たるハイエンドEVだ。
文=関 耕一郎
(ENGINEWEBオリジナル)
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