2021.11.25

CARS

身銭を切ってでも乗りたいクルマのマイ・ベスト20 自動車ライターの西川淳が選んだ第1位を発表!

コロナ禍の今、「エンジン・ホット100」選考委員が身銭を切っても欲しいのはこのクルマ! 雑誌『エンジン』の名物企画、「エンジン・ホット100ニュー・カー・ランキングス」の43名の選考委員それぞれが、2021年の今だからこそ買いたいと考える20台を挙げた。自動車ライターの西川淳さんが選んだ第1位は?

煩悩を刺激してやまないクセのあるクルマが好き


クセの強さに惹かれる。でも工業製品であるクルマはそれを無くす方向に進化する。欠点はもちろん魅力も。結果、心から欲しいと思える最新型が減って、旧い方に目がいく。選んだ現行組のトップ3は未来を少し感じさせつつ未試乗なのに煩悩を刺激するスーパーカー。還暦までのマイナス四歳、子供の頃に戻った気分です。

20位 ロールスロイス・カリナン



最高の乗用車。街乗りからロングドライブ、オフロードまで無敵。ちなみに投票後に乗ったディフェンダー・ディーゼルも最高で欲しくなった。

19位 ランボルギーニ・ウルス



アヴェンタ、ウラカンとスーパーカーシリーズの新鮮味が薄れてしまった昨今、ウルスでちょっとの間の辛抱。乗りやすく、ベラボーに速い。

18位 キャデラック・エスカレード



ついにアメリカンラグジュアリーもハメを外してきたな、と。とことん豪華に作ってやれという意気込みが嬉しい。現代のザ・キャデラック。

17位 アストン・マーティン DBX



以下、背高クルマ嫌いが推すSUV。まずはこれ、乗ってみればSUVではまるでない、視線が高いだけのスポーツカー。オールマイティさで随一。

16位 アルピナ B7

12気筒の本家760以上に工芸工業製品の高みを感じさせてくれる。値段も中身ももはやワンランク上。フラスパとは対照的に目立たない最高級。

15位 ベントレー・フライングスパー(V8、W12含む)



最近よくすれ違う最新フラスパ。キラキラとしていて傍目に流れているスタイルがとてもカッコいい。その魅力に気づいて乗れば最高だろう。

14位 メルセデスAMG GT(ロードスター含む)



ロングノーズ&ショートデッキのお手本。FRのスポーツカーとしても最優秀レベル。とにかくワインディングで楽しい。唯一の“らしい”AMG。

13位 ロールスロイス・ドーン



ホントはもっと上位だけどモデル末期だからというのと、若い時に乗っておくべきクルマだと思ったから。カタチもGT性能も並外れている。

12位 マクラーレン GT



日常使いのスーパーカーという意欲作。かといって高級ブランドのスウェットスーツほどには投げやりじゃない。乗る人のセンスも問われる。

11位 ベントレー・コンチネンタルGT(V8、W12、コンバーチブル含む)



豪華絢爛とはこのこと。最もラグジュアリーを感じさせてくれる最新のクーペ。スポーツカーとしても成立する。内装をうんと凝ってみたい。

10位 アストン・マーティン DBSスーパーレッジェーラ(ヴォランテ含む)



元祖“ハッとさせる”デザインといえばアストンのクーペだ。シンプルに美しい彫刻のよう。DBSには加えて獰猛さも。美しい筋肉美に憧れる。

9位 フェラーリ・ローマ



形なんて所詮好き嫌い。でもローマのスタイリングには皆を振り向かせる力がある。ハッとさせる。昔のフェラーリがそうであったように。

8位 ポルシェ 911ターボ・クーペ(S、カブリオレ含む)



ずっとGT3オシだったけれど992のターボに乗って911はやっぱりこういうことだな、と。毎日乗れて長距離も最高で時折ハードな乗り方もできて。

7位 日産 GT-R(NISMO含む)



登場したてのR35を3年乗った。10年の間にクルマは劇的に変わっている。そろそろ最後になるだろうからもう一度持ってみたい。また赤で。

6位 BMWアルピナ D3S/B3(リムジン、ツーリング)



今真剣に買いたいと思っているのがB3リムジン。ロールスロイスが作った3シリーズみたい。クルマ好きが一度は試しておくべきビーエム。

5位 ロールスロイス・ゴースト



マイカーにする機会はなさそうだけど完璧な乗用車という意味でカリナンと双璧を成す。スーパーカー・ガレージにあって欲しい“夢のアシ”。

4位 フェラーリ 812(GTS含む)



純なV12NAを完全フロントミドで楽しむ。おそらくこれ(コンペティツィオーネを含む)が最後。秀逸なシャシーコントロール技術にも惹かれた。

3位 マセラティ MC20



老舗の意地を感じた問題作。次のBEVが本命なのに集大成的ICEを積んで。コンセプト的に流行りのレストMODの言わば逆張りで面白い。エンジンの魅力を最後に味わわせてくれそう。上位3(ホントは4)台はあえて未試乗車から選んだ。

2位 マクラーレン・アルトゥーラ



さらに悩んだだろう。同じV6PHVの296GTBかアルトゥーラか。少し未来的な全面対決。どちらも未試乗というのに物欲を刺激するカタチとスペック。どっちも捨てがたい。「カウンタックかBBか」は今もなお。ここは乗って決める他ないな。

1位 フェラーリ SF90(スパイダー含む)



投票した後で296GTBが登場。リストにあったらどちらかで悩んだ。いずれも次世代とのブリッジになる重要な跳ね馬という意味で欲しい。ちゃんと乗っていなくても欲しくなるようなクルマって凄いよね。小さい頃に憧れたクルマのように。

文=西川淳(自動車ライター)



(ENGINE2021年9・10月号)

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