2022.01.22

CARS

これはやっぱり本物! トヨタ・ランドクルーザーGRスポーツに3人のモータージャーナリストが試乗!!

佐藤久実、島下泰久、山本シンヤの3名のモータージャーナリストとエンジン編集部の村上が、GR86、GRヤリス、GRスープラ、そしてランドクルーザーGR SPORTの4台にイッキ乗りして、トヨタのスポーツ・ブランド、GRとは何なのかを考えるシリーズ企画。フルモデルチェンジを機に正式にGRの名が与えられたGR86、モータースポーツの世界で目覚ましい活躍をしているGRヤリス、そしてGRを代表するスポーツカーのGRスープラに続いて、最後はランドクルーザーのGRスポーツを取り上げる。

オフロードを安心して速く走る


村上 「GRの世界」を語るシリーズの最後はランクル。これだけはGRのクルマではなくて、トヨタのランドクルーザーのGRスポーツというグレードなわけです。でも今回なぜ取り上げたかと言うと、そうはいっても、これは本格的にGRで開発をやっていくという新しい試みのスタートになっているから。そして実際に乗ってみると、なかなか興味深いクルマに仕上がっている。



山本 今回の新型ランクルは、そもそもベース・モデル自体がGRがやっているような開発手法を取り入れているんです。つまり、プロ・ドライバーからフィードバックしたものをキッチリと反映して、ディスカッションしながら、トライ&エラーを繰り返してつくり上げていっている。ランクルはもともとパリダカにも出ているわけですが、市販車の無改造クラスに出ているのは、次に向けてクルマを鍛えるためだと言うんです。新型にはそれが色濃く反映されているんですが、中でも象徴となるのがGRスポーツというモデルなんです。

島下 こういうところで走らせてもGRスポーツの凄さは分かりにくいんですが、それがオフロードに行った時にこそ威力を発揮するんですよ。

山本 86やスープラがサーキットで速く、GRヤリスがダートで楽しいのと同じように、ランクルが本領を発揮するのは、やはりオフロード。

島下 GRスポーツが凄いのは、このモデルだけがスタビライザーを切り離せる“E-KDSS”という機能が付いていることです。スタビを切り離すと何がいいかと言うと、サスペンションのストロークを長くすることができる。普通のランクルでも十分にストロークをとってあるのに、これはさらに壊れているんじゃないかというくらいにビローンと伸びるようになっているんです。



村上 要するに人間で言うと関節をはずすような技なんだよね。

島下 まあ、それをどこで使うんだと言われたら困るんですが、それは300km/h出るスポーツカーがどこでそんなに出すんだと言うのと同じことで、そういう性能を持った本物である、ということが重要なんだと思うんです。

村上 だから、GRの考えているスポーツというのが、単にサーキットを速く走りましょうということだけではなくて、ダートを速く走るのもそうだし、オフロードを安心して速く走るのもスポーツ性能のひとつだということだよね。

山本 つまり、ドライバーの意のままになる走りを目指している点では、どれも同じだということですよ。

佐藤 初めてランクルに乗ってアレッと思ったのは、ドライブ・モードにデフォルトのノーマル以外にわざわざコンフォートが設けられているということでした。普通どっちかひとつでいいでしょ。でも良く考えたら、アスファルト路面での快適性はノーマル・モードでいいけど、荒れたオフロードを本当に快適に走るためには、もっと脚を緩くしたモードが必要なんだなって思った。

村上 なるほど、どんな道でも気持ち良く意のままに走るためには、そこまで考えなければならない。

島下 もちろん、本当にオフロードを本気で走る人がどれだけいるのかはわかりません。しかし、それを体験した人が、やっぱりこれは本物だ、と言うクルマをつくらなければいけないし、そこまでやって初めて、クルマを進化させていくことができるとGRは考えているのだと思います。

話す人=佐藤久実+島下泰久+山本シンヤ+村上政(エンジン編集部・まとめも) 写真=柏田芳敬



■トヨタ・ランドクルーザー GR SPORT
駆動方式 エンジン・フロント縦置き4WD
全長×全幅×全高 4965×1990×1925mm
ホイールベース 2850mm
トレッド(前/後) 1665/1665mm
車両重量(車検証) 2590kg(前軸1450kg、後軸1140kg)
エンジン形式 直噴V型6気筒ツインターボ・ディーゼル
排気量 3345cc
最高出力 309ps/4000rpm
最大トルク 700Nm/1600-2600rpm
トランスミッション 10段AT
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン/コイル
サスペンション(後) トレーリングアーム/コイル
ブレーキ 通気冷却式ディスク
タイヤ(前後) 265/65R18
車両本体価格(税込み) 800万円

(ENGINE2022年2・3月号)

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