2022.05.05

WATCHES

【vol.4「10万円」台篇】時計ジャーナリストが自信を持ってオススメする 50万円までで買える「価格を超えた価値ある時計」はコレだ!

円安や原材料の高騰などで進むインフレ。その影響は時計にも表れ始めている。しかし、ご安心あれ。実はお値段以上のお得なモデルも少なくないのだ。というわけで、時計ジャーナリストが選ぶ財布に優しい10万円台で購入できる実力派モデルを紹介します!

素材や仕上げでもまさに高級機と遜色なし 菅原茂のイチオシ! ティソ T-タッチ コネクト ソーラー

アウトドア派なら絶対欲しくなる!
1999年の発売当時、世界初のタッチパネルを搭載した「T-タッチ」は、誕生以来人気を博してきたが、最新モデルは、カレンダー、ストップウォッチ、コンパス、高度計、天気予報などの基本機能を継承しながら、スマートフォンとの連携によるアクティビティトラッカーと通知機能を追加して、アウトドアと日常生活とで便利に使えるように進化。また、スマートウォッチではなく、あくまでも時計として考案されたスタイリッシュなデザインも魅力的だ。ソーラー充電クオーツ。ローズゴールドPVDチタン、ケース直径47.5mm、10気圧防水。13万5300円。
 

ダイアル下部を占める大型で見やすい機能表示窓で日本語が選べるのは初めて。スマートフォンへの着信もこちらで通知できる。


タッチパネル式インターフェースには傷がつきにくいサファイアガラスを採用。軽量で耐久性に富むチタンケースやセラミックベゼルも新作の洗練されたスタイリングを引き立てる。

大野高広のイチオシ! エポス スポルティヴ 3441ダイバー


作りもスペックも優れた価格破壊ダイバーズ
飽和潜水に対応するヘリウム 自動排出バルブを備えた500m防水のプロ仕様ダイバーズ。マット地にポリッシュの目盛りを浮き彫りしたセラミックベゼルをはじめ、サンドブラスト加工の文字盤、アプライドインデックスなど、デザインとディテールにもこだわり抜き、それでも10万円台前半の驚異的価格を実現した企業努力には頭が下がる。メタルブレス仕様でも14万800円だ。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径43mm。13万4200円。


インデックスや指針はもちろん、逆回転防止ベゼルにも強力な夜光をたっぷりと塗布。太陽光が届かない深海でも、酸素ボンベの残り時間を確実に視認できる。

福田豊のイチオシ! シチズン シリーズエイト 830メカニカル
 

現代のライフスタイルに最良の高機能モデル
昨年、シチズンが機械式に回帰し発表した新作。新開発ムーブメントが第2種耐磁性能を備えるのが特徴で、スマートフォンやPCなど磁力に囲まれた現代のライフスタイルに最適。エッジの効いたデザインも現代のライフスタイルに最適なスタイリッシュさだ。「870」「830」「831」の3タイプで、「830」はMOPに格子状のメタルプレートを重ねたダイアルが特徴。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径40mm、10気圧防水。19万8000円。


「Cal.0950」はJIS規格の強化耐磁性能「第2種耐磁」に準拠。厚さ4.1mmの薄型も特徴で、今後の基幹ムーブメントとしての展開が楽しみだ。

竹石祐三のイチオシ! セイコー プレザージュ 琺瑯ダイヤルモデル SARW055


琺瑯の質感が際立つミニマルデザイン
艶のある質感が美しい琺瑯ダイアルと、日本を代表するプロダクトデザイナーである渡辺力氏のウォールクロックをアレンジしたミニマル&モダンなダイアルデザインから感じられるのは、セイコー プレザージュのコンセプトでもある日本の美意識。6時位置にカレンダー、9時位置にパワーリザーブインジケーターを備えているが、レイアウトバランスが良く、煩雑さを全く感じさせないデザインワークも見事だ。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径39.9mm。15万4000円。

深みのあるブルーの琺瑯ダイアルに、ブラウンのホースレザーストラップを組み合わせた「SARW057」(15万4000円)も洗練された雰囲気。

菅原茂:「時計記事を書いて30年。時計もずいぶんと高価になった。その間の日本経済の成長が鈍ったので、なおさら時計が高く見えてしまう。だが、最近は高品質でお手頃価格、価格以上の良品も確実に増えた。自分もまた1本欲しくなった。

大野高広:時計専門誌や一般誌などで編集&執筆。時計、バイク、クルマ(&ゴルフ)をこよなく愛する自己満足型の趣味人。数百万円以上の高額モデルが好調な一方、数万円から魅力的なモデルが数多く見つけられるのも時計趣味の良さと実感。

福田 豊:100万円オーバーならすぐ見つかる。ミドルレンジで魅力的なモデルを探すのが難しく楽しいのだ。と言っていたら、この企画の依頼が来て、驚いた。以心伝心ですね。いやあ、書きたいことがちょうど書けるなんて、よかったです。

竹石祐三:(ほぼ)腕時計を主戦場にするエディター/ライター。価格帯を問わず、腕時計は“プロダクト力”が重要だと常々考えており、特にミドルレンジ~ローエンドのモデルでは、外装の仕上げや独自性のある表現に着目している。

文=菅原茂/大野高広/福田豊/竹石祐三
※時計の価格はすべて本誌掲載時点の税込価格となります。

(ENGINE2022年4月号)

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