2022.04.27

CARS

エンジン編集部のちょっと古いベンツで、クラブのツーリングに参加しました!【メルセデス・ベンツ300TE(1992)長期リポート #120】

エンジン編集部の長期リポート44号車/メルセデス・ベンツ300TE(1992)でツーリング・イベントに参加した。

全ての画像を見る
雑誌『エンジン』に掲載された編集部の長期リポートの44号車、メルセデス・ベンツ300TE(1992年型)の過去13年間分の記事をWEBで再掲載している連載です。毎週水曜日12時更新。今回は走行距離が29万7670kmの2019年3月号のリポートです。

advertisement


きっかけは読者からの1通のメール

W201、W124、W126というちょっと古いメルセデス・ベンツを愛する人たちのクラブから、ツーリングのお誘いをいただいた。年の瀬の千葉路をみんなで走りました。

“44号車のリポートを毎月楽しみにしています。ちょっと古いメルセデス・ベンツ好きが集まるツーリングがあります。44号車で参加しませんか?” というメールを読者の方からいただき、ニュー・タイヤ、ダンロップ・ル・マン・ファイブに履き換えたばかりの44号車で集合場所の千葉県君津へ向かった。

ダンロップ・ル・マン・ファイブは静かで当りも柔らかく、快適だ。東京湾アクアライン、館山自動車道のクルージングは本当に気持ちいい。



一般道へ降りて、果たしてどのくらいの台数が集まっているのだろう? と思いながら集合場所を目指す。駐車場で手を振る人たちが見えた。ズラリと並んだちょっと古いメルセデス・ベンツは13台。みなさん、とても大事にされているようで、いずれもピカピカである。

集まった人たちは「WDB PARADISE」というクラブのメンバーで、年に5、6回こうしてツーリングをしているという。会長の佐野隆男さんに話を聞いた。

「発足は2001年です。もともと190E(W201)を所有する仲間の集まりだったのですが、いまではW201、W124、W126を中心としたメンバーになっています。入会には最初にゲスト参加してもらうことが条件ですが会費や規則はありません。もちろん、大人としての節度と良識は前提として」

この日、佐野会長は純白のE400(1995)で参加していた。

「11年前に走行5万kmほどのものを手に入れました。細かいサビを取ったりしながら再生をしました。4.2リッターV8を搭載するので、ショックアブソーバーが専用なんです。このクルマには車重が重いカブリオレのフロント・ショックを改造して付けています。500Eのスタビライザーも組み込みました。自分で整備できるのも好きなところです」

“自分で整備”と聞いて驚いていると、「僕はエンジン、トランスミッション、そしてエグゾーストのマウントやブッシュ類も全部やりました」と、横で聞いていた加藤正樹さんも続いた。ツーリング参加のメールをくれた人で、新車のようなE220のワゴンで参加している。

「これは96年式の最終型です。ベンツはボディを買うクルマ、エンジンはできるだけ小さいものを、というのが信条で、あえて4気筒モデルを手に入れました。ボロボロだったやつを全部自分たちで直しました」

このクラブは仲間たちでショックやデフの交換までも行うらしい。困っているオーナーがいるとみんなで手助けして修理するという。それだけの知識と技術に感心した。

聞けば、加藤さんはE220ワゴンのほかに、同セダン、300SE(W126)の3台持ちだという。そういうことが出来るのも仲間のおかげかもしれない。

クラブのタオル。ツーリングで狭い道を譲ってくれた対向車に最後に通過した人がお礼に渡すという。

個性豊かなメンバー

全員集合した後は、昼食場所までゆったりとツーリングをしながら向かう。私の前は加藤さんだ。コーナーで綺麗にロールするE220ワゴンのおしりを眺めながら進む。

ランチ会場の駐車場でメンバーの方々にも話を聞いた。

「これはロリンザーのコンプリート・モデルです」と言うのは、木下修一さん。190E 2.6のエンジンをドイツのチューナー、ロリンザーが排気量を3リッターに拡大、日本に3台しかないうちの1台だという。今日はたまたま280SL(1969)で参加したというのは、廣光誠一さん。

「2007年に購入しました。これ以外に190E2.5-16を持っています。280SLはなんと言ってもデザインが素晴らしい。乗るときは寒くてもオープンにしています。走りは快調。実家が福岡なので何度も往復しました」

走行44万kmというツワモノは、石原成浩さん。

「97年に新車で買ったC200エレガンスです。地球を11周しました。通勤では使っていません。土日祝日だけでの距離です。トランスミッションは13万kmでオーバーホールしましたが、エンジンは新車から手を入れてません。運転して疲れないのがいいですね」

最も威圧感のある純白の280SE(1983)で参加したのは、櫛部真宏さん。

「95年に買いました。なにわナンバーなのは地元が大阪で、向こうにいるときに買ったからです。こういう風にして欲しいとショップに相談しながら仕上げました(笑)」

個性豊かな人たちがいっぱいで、ランチ会場ではあちこちから笑い声が上がった。いつ何が起こるかわからないちょっと古いクルマを持つ人にとって、何よりもありがたいのは信頼できる仲間たちかもしれない。

文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正

■44号車/メルセデス・ベンツ300TE(1992)
Mercedes-Benz 300TE(1992)
購入価格 168万円
導入時期 2008年9月
走行距離 29万7670km

(ENGINE2019年3月号)

▶次の記事
#121 ちょっと古いベンツにストップ&ゴーはツラい!

▶前の記事
#119 エンジン編集部のちょっと古いベンツ、タイヤをかえて静かになりました!

▶︎過去の連載一覧
メルセデス・ベンツ300TE(1992)長期リポート 記事一覧

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement