2022.04.17

LIFESTYLE

CAR×FASHION SPECIAL McLAREN GT × GIORGIO ARMANI feat. TETSUYA KUMAKAWA / スタイリスト・祐真朋樹の「乗る車×着る服」

今回はバレエ・ダンサー/芸術監督の熊川哲也さんにご登場いただいたスペシャル企画。熊川さんがキャビンに乗り込んだのは、エレガントなデザインと高い走行性能を併せ持つ、マクラーレン初のグランドツアラー「GT」だ。そして身に纏ったのは“原点回帰”をテーマにしたジョルジオ アルマーニの最新ルック。サーキット走行を楽しめる動力性能に加え、長時間の移動を快適にするグランドツアラーには、軽快な素材を取り入れたジャケット・スタイルがなんとも相応しい。熊川哲也さんが乗って着こなす、クルマとファッションの世界。とくとご覧あれ!

バレエ・ダンサー、熊川哲也とマクラーレンGTの「男の時間」

六本木の高層ビルの地下駐車場に停められたマクラーレンGTを一目見るなり、「カッコいいねぇ!」と歓声を上げた熊川哲也さん。この日の撮影を前にして、「マクラーレンに乗るのは、まったく初めて」という熊川さんに、せっかくの機会なので試乗してもらうことにしたのだ。



そもそも、17歳で英国ロイヤル・バレエ団に入り、21歳でそのプリンシパルを務めた熊川さんは、「イギリスは僕の第2の故郷」と公言するほどの強い繋がりを英国とのあいだに感じている。ロンドンで生れて初めて買ったクルマも英国車のトライアンフ・スピットファイアだった。その後、TVRグリフィスやアストンマーティンDB9に乗っていたこともあるし、今でもトライアンフGT6を所有している。けれど、なぜかマクラーレンだけは“近くて遠い存在”だったのだという。

「マクラーレンといえば、ゴードン・マレーのつくったF1ロードカーの印象が強いですね。あれが出たときはロンドンにいて、もの凄い衝撃を受けた。F1レースの全盛期で、マクラーレンという名前の響きもロゴもカッコよくて。値段も衝撃的だった。ワンミリオンパウンド。1億円のクルマ。当時の僕はスピットファイアに乗っているような時代だったから、とても手が届くものじゃない。パークレーンにあったショールームによく眺めに行っていました」

そう語る熊川さんはGTで走り始めてすぐに、「なんだか視界が素敵ですね」と、こんな感想を漏らした。

「スーッと中心に目線がいき、運転に集中させてくれるように作られている。なんとなくポストの真ん中に座っているような感じがします」

3座でドライバーズ・シートが中央にあったF1ロードカーがこうであったのではないかと思わせる、これまでに体験したことのない運転感覚を持っているというのである。



「乗っていて気持ちいいですね。すごくジェントルな感じで。足回りもほんわか優しい感じ。静かだし。ゴルフに行った帰りの疲れた身体を癒してくれる感じです。シートのサポートも心地よい。スコアが悪くても、これならちょっと昇華できますね」

やがて、高速道路の前が開けてきたところでドライブ・モードのスイッチをアクティブに切り換え、パワートレインをスポーツ、ギアをマニュアルにして、右足を踏み込む。

「あっ、来ましたね。これから男の時間ですね。ちょっと変身してしまいました。シフトが速いし、音はターボ的な太さだな。それから、プシュというタービンの発する音が男心をくすぐるね。いやぁ、これ楽しいな。凄く軽快感があるし、体感スピードもすごく速い。でも、スポーツ・モードにしても、コンフォートで優しく走っている時の延長線上にあり、まったく別物になっていないから、疲れていても、居心地がいいまま乗っていられる。僕も来週50歳になるんで、ちょうど男が脱皮していく時に乗るのにピッタリのクルマかなと思いました」

知命を迎えても衰えることのない鍛えられた身体を持つ熊川さんと、スポーティな中にも優しさを秘めたマクラーレンGT。そのコラボレーションの世界をご堪能ください。



McLAREN GT

スポーツ、スーパー、アルティメットに続く、第4のシリーズの最初の1台として、2019年に登場した「マクラーレンGT」。スーパースポーツとしての優れた動力性能に加え、余裕のあるラゲッジスペースを前後に備えるなど、グランドツアラーとしての実用性を併せ持つ。マクラーレンの象徴であるディヒドラル・タイプのドア、そして従来のマクラーレンにはないシンプルな横一文字のLEDテールライトがエクステリアの特徴となっている。エンジンは4.0リッターV8ツイン・ターボを搭載し、最高出力620ps/7500rpm、最大トルク630Nm/5500-6500rpmを発揮。7段自動MTを介して後輪を駆動する。全長4685×全幅1925×全高1215mm。価格2695万円~。車両協力=マクラーレン・オートモーティブ



TETSUYA KUMAKAWA

熊川哲也。バレエ・ダンサー/芸術監督。1972年、北海道旭川市生まれ。10歳からバレエを学び始め、15歳で英国ロイヤル・バレエ学校に留学。1989年、英国ロイヤル・バレエ団に東洋人として初めて入団、93年にプリンシパルに昇格し、数々の名演を残す。98年に同バレエ団を退団。帰国後、99年にKバレエカンパニーを創設。芸術監督として、数々の演出・振付作品を発表している。

【公演情報】
熊川哲也さん率いるKバレエ カンパニーの公演『カルメン』が6月1日~5日までBunkamura オーチャードホールにて開催。問い合わせ=チケットスペース Tel.03-3234-9999 www.k-ballet.co.jp

出演=熊川哲也 ファッション・ディレクター=祐真朋樹 写真=秦淳司 ヘアメイク=NAOKI KAIJIMA インタビュー=村上政(ENGINE編集長) 車両協力=マクラーレン・オートモーティブ

(ENGINE2022年5月号)

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