2022.05.07

CARS

ダッシュボードのアナログ時計もついにデジタル表示に! 注目の新型SUV、マセラティ・グレカーレにイタリア・ミラノで試乗!!

マセラティ・グレカーレ・トロフェオ

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デビューに際しては、まずは大きく2種類のパワートレインが用意される。GT、モデナの2グレードに積まれるのはすでにギブリに使われている直列4気筒2リッターターボエンジンと電気モーター、そしてeブースターと呼ばれる電気式スーパーチャージャーを組み合わせたマイルドハイブリッド。そして最高峰のトロフェオには、MC20譲りのプレチャンバー燃焼を採用したV型6気筒3リッターツインターボエンジンが搭載される。

まず試したのはトロフェオ。そのエンジンは低回転域ではさほど印象的とは言えないが、回転が高まってくるとアクセルペダルを踏んでも、離しても、右足の動きに対する追従性がきわめて高く、まさに意のままにパワーを操れる快感が味わえる。

最高出力は530ps。とりわけトップエンドの豪快なパワー感が心地良い。低音が主体の個性的なサウンドを含め、一度乗ると強く印象に残るエンジンである。

これもまた長いホイールベースの恩恵が大きいのだろう。乗り心地は速度を問わずフラットで快適だ。標準のエアサスペンションのしなやかな動きも相まって、タッチは上質。それでいて切れ味を失ってはおらず、操舵に対して正確に追従するフットワークはちょっとしたコーナーをクリアするだけでも思わずほくそ笑ませてくれる仕上がりだ。

その後に試したGTも、eブースターの効果でレスポンスに優れ、4気筒エンジンでありながら期待以上に心地よいサウンドを伴って吹け上がるエンジンの快感に、楽しくドライブすることができた。

最高出力は300ps。最大トルクは450Nmと、こちらも力強さは十分以上。ちなみにモデナのパワーユニットも基本的には同じもので、こちらは330ps仕様となる。

試乗車はオプションのエアサスペンションが装着されていたため、有無の差を体感することは叶わなかった。但し、19インチタイヤのハイトの高さで、よりマイルドな乗り味と感じられたことはお伝えしておく。

ブランド力の高さはもちろん、デザインにしても先進性にしても、そして個性際立つ走りにしても、グレカーレはとにかく全身、見どころ満載の1台である。しかも価格はGTで800万円台後半からとくれば話題性は十分。年末から来年初頭という導入が、今から待ち遠しい。

文=島下泰久 写真=マセラティS.p.A.



■マセラティ・グレカーレ・トロフェオ(カッコ内はGT)
駆動方式 フロント縦置きエンジン4輪駆動
全長×全幅×全高 4859×1979×1659(4846×1948×1670)mm
ホイールベース 2901mm
トレッド(前/後) 1621/1694mm
車両重量(型式認定) 2027kg(1870kg)
エンジン形式 90度V6ツインターボ(直4 ターボ+eブースター)
排気量 3000cc(1995cc)
最高出力 530ps/6500rpm( 300ps/5750rpm)
最大トルク 620Nm/3000-5500rpm(450Nm/2000-4000rpm)
トランスミッション 8段AT
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン/エアスプリング(コイル)
サスペンション(後) マルチリンク/エアスプリング(コイル)
ブレーキ(前後) 通気冷却式ディスク
タイヤ (前)255/40R21、(後)295/35R21(前後235/55R19)
日本上陸予定 2022年末~2023年初頭

(ENGINE 2022年6月号)

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