2022.06.11

CARS

開けても閉じても空を感じるルーフを装備 マセラティMC20にオープン・ボディ登場

マセラティがミドシップ・スポーツの「MC20」にオープン・モデルを追加。車名にはイタリア語で空を意味するCIELO(チェーロ)のサブ・ネームが与えられた。

液晶で透明度を調整

12秒で運転席背後のエンジン・ルーム上部に格納される電動開閉式ルーフは、セグメント最大面積という5268㎠のガラス・パネルを採用。高分子分散型液晶(PDLC)を用いることで、10.25インチのセンター画面上でチェーロ・ボタンを押せば1秒で透明と不透明の切り替えができる。また、開閉操作は50km/hまでなら走行中でも可能だ。車両重量はクーペ比40kg増の1540kgとなっている。



トンネルバック・スタイルへ変更

この開閉式ルーフの採用に伴い、ボディ後方の形状を大幅に変更。直立したリア・ウインドウとフラットなデッキ、バットレス形状のピラーを備えた、いわゆるトンネルバック・スタイルとなった。オープン時にルーフ・パネルを覆うカバーにもなるデッキ部分には、大きくトライデントが描かれている。また、ピラーとリア・フェンダーの上部にはエア・アウトレットが設けられた。

ホイールもクーペとは異なる新デザインを採用、ローマ数字の「20」を意味する「XX」を組み込んだ繊細な形状になっている。また、1台当たり30kgもの軽量化を実現するカーボン・ホイールも選べる。

インテリアにも改良が加えられた。ステアリング・ホイールはアルカンターラ巻きとなり、エンジン・スタートボタンはカーボン素材に変更。また、ステアリング・コラムには電動調整機構が追加されたが、これによる重量増加は700gに抑えられている。なお、これらの改良は2023年モデルのクーペにも適用される。



F1由来の副燃焼室エンジン

エンジンはクーペ同様、ネットゥーノと呼ばれるF1エンジンに由来するというツイン・プラグとプレチャンバー(副燃焼室)点火を持つ3.0リッターV6ツインターボを搭載。バンク角90度で、最高出力630ps/7500rpm、最大トルク730Nm/3000rpmを発生する。トランスミッションはデュアルクラッチ式8段自動MT(DCT)で、0-100km/h加速はクーペの2.9秒に対して約3.0秒、最高速度はクーペより5km/h低いものの320km/hに達するという。

また、発売記念モデルとして「プリマ・セリエ」を設定。アクアマリナと銘打たれたデリケートなトーンのライトブルーのボディ・カラーを採用。ゴールド仕上げの20インチホイールや、アイスカラーのインテリアなどが組み合わされる。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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