2022.07.23

CARS

Gクラスより高い希少性が人気の秘密か!? 最初の400台があっという間に完売したジープ・グラディエーター

ジープ・グラディエーター・ルビコン

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ハードなオフロードも余裕で走破

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そんな人気者の走りをぜひ一度体験してみたいと思ったが、なかなかその機会は訪れなかった。そこへ上越のオフロード・コースでグラディエーターも含めたジープのフルラインナップ試乗会が開かれるという内が届き、これを逃してはいつ乗れるかわからない、とさっそく手を挙げて行ってきた次第である。

さて、初めて対面したグラディエーターのサイズ感には本当にのけ反った。5人がゆったりと過ごせる室内があるその後ろに、巨大な剥き出しの荷台がついている。これはもう文字通りのトラックである。

それなのに、まるでトラックとは違ったオシャレ感を強く発散しているところが、刺さる人には強烈に刺さるのだろう。サーフィンに行くわけでもないのに、サーフボードをルーフに乗せて走った昔の陸サーファーと同じで、オフロードに行かずとも、グラディエーターに乗って、青山・表参道あたりをブイブイ言わせながら走りたくなる人の気持ちも良くわかる。



しかも、今のところは、都内で頻繁にすれ違うメルセデスGクラスあたりとは比較にならないくらいの希少性もあるのだから、なおさらオシャレ好きにはたまらないだろう。

しかし、その走りの本領は、やはり道なき道を走ってこそ発揮されるものだ。試乗会で用意されたコースは、普通のSUVではとても走れないくらいのハードなオフロードだったが、グラディエーターに掛かっては、もう朝飯前くらいにイージーな道だった。

日本に導入されるグラディエーターのグレードは悪路走破性にもっとも優れたルビコンである。これで行けない所は、どんなクルマでも行けないと思って間違いない。ギアを「4L」のローギアに入れておけば、あとは状況に応じて前後のディファレンシャルをロックするスイッチを使うも良し、自動で一定速度を保って走行してくれるセレクスピード・コントロールを使うも良しで、ズンズンと道なき道を進んでくれる。

3490mmの超ロングホイールベースのおかげで操縦安定性も抜群で、半分水の中に浸かりながら走るような場面でも顔色ひとつ変えずにこなしてしまうから、わざわざ悪路を選んで走りたくなる。もっとも、この後に乗ったショートホイールベースのラングラーは、足を取られまくるが、その分、まるでスポーツカーのように俊敏に感じられたのだった。どっちがいいかは好み次第だ。

文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=柏田芳敬


■ジープ・グラディエーター・ルビコン
駆動方式 フロント縦置きエンジン4輪駆動
全長×全幅×全高 5600×1930×1850mm
ホイールベース 3490mm
車両重量(車検証) 2280kg(前軸1240kg:後軸1040kg)
エンジン形式 V型6気筒DOHC
排気量 3604cc
ボア×ストローク 86.0×83.0mm
最高出力 284ps /6400rpm
最大トルク 347Nm/4100rpm
トランスミッション 8段AT
サスペンション(前) リジッド/コイル
サスペンション(後) リジッド/コイル
ブレーキ (前)通気冷却式ディスク、(後)ディスク
タイヤ(前後) LT255/75R17
車両本体価格(税込み) 840万円

(ENGINE2022年8月号)

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