2022.08.24

CARS

これが本当の最終モデル アストン・マーティンV12ヴァンテージは249台のロードスターで締め括り

アストンマーティンがアメリカ・カリフォルニアで開かれているモントレー・カー・ウィークで、「V12ヴァンテージ・ロードスター」を公開した。

V12ヴァンテージ最後のロードスター

2022年3月に発表されたクーペ・モデルのV12ヴァンテージをベースにしたオープン・モデル。クーペ同様、これが最後のV12ヴァンテージのロードスターとなる。



あえてウイング・レスを標準化

クーペと同じくワイド・ボディを採用したエクステリアは、フロントのバンパーやフェンダー、ボンネット、サイド・シルなどにカーボンを、また、リア・バンパーとデッキ・リッドも軽量な複合材を使用することで軽量化を図っている。ボディ幅いっぱいに広がるフロント・スプリッターや、25%拡大されたフロント・グリル、ボンネットの馬蹄型ベントやバンパー一体のリア・ディフューザーなどを備えることで空力と冷却の性能向上を果たしている。流麗なスタイリングを構築するためか、クーペ・モデルのようなリア・ウイングは備わっていない。もちろん未装着でも空力バランスが理想化されているということだが、オプションで追加することは可能だ。

セミアニリン・レザーを用いたインテリアは、ロゴの刺繍とパーフォレート加工が入るスポーツプラス・シートを標準装備。オプション設定されるカーボンファイバー・パフォーマンス・シートはカーボン地が露出した手動6ウェイ仕様で、快適性を維持しつつ7.3kg軽量化できるという。



700psのV12ターボを搭載

フロント・ミドシップに搭載されるエンジンは、バンク角60度の5.2リッターV12ツインターボで、最高出力700ps/6500rpm、最大トルク753Nm/5500rpmを発生。ZF製8段ATと機械式LSDを介し、後輪を駆動する。馬力荷重比は372ps/トンで、0-96km/h加速は3.5秒、最高速度は322km/hに達する。

シャシーはボディのワイド化とあわせてトレッドを40mm拡幅。サスペンションはアダプティブダンパーにロードスター専用チューンを施している。ホイールはバネ下重量を8kg削減する21インチで、サテンブラックとさらにダイヤモンド切削加工を施したものが選択できる。タイヤはフロント275/35R21、リア315/30R21のミシュラン・パイロットスポーツ4Sを装着する。



ブレーキ強化などシャシーも万全

さらに軽量バッテリーや、V8のヴァンテージ用より7.2kg軽い、1mm厚のステンレスを用いたセンター・エグゾースト、スチール製ディスクに対して23kgものバネ下重量軽減に寄与するカーボンセラミック製ブレーキを標準装備。ディスク・サイズは、フロントが410mm径で厚さ38mm、リアが360×32mm、キャリパーはフロントが6ポット、リアが+4ポットだ。

販売台数は限定で、クーペの333台よりも若干少ない249台。第3四半期に生産を開始し、第4四半期に納車を開始する予定。ただし、残念ながら予約の時点で完売しているという。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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