2022.09.25

CARS

新型フォード・マスタングに高出力版の「ダークホース」が加わった

フォードはデトロイト・モーターショーでワールドプレミアした新型マスタングに高性能版の新シリーズとなる「ダークホース」を設定した。ダークホースは2001年の「ブリット」以来となるマスタングの新たなパフォーマンス・モデルのブランドとなる。さらにダークホースのほかに、新型マスタングにはより本格的なレース・カーが複数用意される。

専用のエクステリアで精悍さをアップ

ダークホースのエクステリアは専用のフロント・グリルをはじめ、フロント・バンパーやリア・ディフューザー、固定式リア・ウイングを装備。フロント・フェンダーやトランク・リッドには専用バッジが取り付けられる。



5.0リッターⅤ8は500ps超

エンジンは「マスタングGT」系の5.0リッターV8をベースに500ps級にチューニング。コンロッドはフォード・パフォーマンスが手掛けた770psを誇る「シェルビーGT500」譲りだ。デュアル・スロットルボディを備え、フロント・グリルにはそのためのインテークが備わる。

トランスミッションはGTと同様に6段MTと10段ATを設定。トレメック製MTには3Dプリンターで成形したチタンのシフト・ノブやトランスミッション・オイルクーラーを装備。ATにはオプションでシフトパドルが用意される。

さらに、軽量ラジエターやパワーアップした冷却ファン、エンジン・オイルやリア・アクスル用のクーラー、ブレーキ冷却用のNACAダクトを採用。サーキット走行に対応した冷却性能を確保している。



脚まわりもガッチリ強化

シャシーはフロントにヘヴィデューティなダンパー、リアに大径化したスタビライザーとトルセン式LSDを装着。アクティブ・ダンパーのマグネライドはタイヤの挙動を秒間1000回モニターする。ブレーキはフロントにブレンボの6ポット・ピストンと353mmディスクを使用。フォード・パフォーマンス製の軽量タワーバーとK字形補強ブレースによりハンドリングとフィードバック性能を向上。19インチ・ホイールはフロントが9.5インチ幅、リアが10インチ幅で、ピレリPゼロを履く。

「ハンドリングパッケージ」では、ダウンフォースを向上させる「フォードGT」に見られたようなガーニー・フラップ付きリア・ウイングを採用。また、よりハードなスプリングや前後とも強化されたスタビライザー、フロント10.5インチ幅、リア11インチ幅の19インチ・ホイールとピレリ・トロフェオがセットとなる。さらに、先代の「シェルビーGT」で導入されたカーボン・ホイールも選択可能だ。

ラインナップは公道用のダークホースのほかに、走行会などを想定した「ダークホースS」と、レース向けの「ダークホースR」が設定されている。



GT4は2023年、GT3は2024年にデビュー

またダークホースに続き、フォードは2023年シーズンにIMSAやSRO、FIA・GTへの参戦が可能なGT4仕様のマスタングを投入。さらに2024年のデイトナ24時間では5.4リッターV8を積むGT3仕様がデビューする。その後は、NASCARやドラッグカーのNHRAファクトリーX、オーストラリアのスーパーカー選手権への参戦も計画されている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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