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2022.12.02

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脅威の価格破壊時計！「ゼロ」のトゥールビヨンは驚きの60万円切り！【時計選びの新基準：自分だけのマスターピースを探せ！】

大野高広

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時計選びの基準が新たな局面に入ってきた。

これまでは使用するシーンを意識したルール的なものが存在したが、今は自身の”個性”や時計の持つ”物語”をより重視するように。性別やスタイルを超えたデザインやサイズ、また、環境に配慮した素材や従来の常識を覆す性能、異ジャンルとのコラボレーションなど、新たな取り組みが増えてきている。

そんな”これから”の時計選びの楽しみ方を「ハイパースペック」という要素に注目し、「ゼロ」渾身のモデルの魅力を通して紹介する。

トゥールビヨンの機能美を全方位から愛でる

三大複雑機構のひとつ「トゥールビヨン」は、テンプなどの調速・脱進機をキャリッジに収め、常に回転させることで姿勢差による精度の乱れを解消する装置のこと。限られた熟練職人が組み上げないと正常に機能しないため、かつては1000万円超えも当然とされていた。しかし、時計製造技術が進歩したいま、驚くべき価格破壊が進んでいる。

”ゼロから時計を再構築する”をコンセプトにした日本発の新興ブランド「ゼロ」の設立は2017年。当初はクラウドファンディングで支援金を集め、完売が続いて話題となった。手の届きやすい価格帯ながらクオリティにこだわるブランドの姿勢にも共感が広がった。そして今冬リリースされたのが、フライングトゥールビヨンの新作「T8」である。

1分で1回転するキャリッジが9時位置に配され、その右に主ゼンマイを格納する香箱が上下に2つ。複雑なメカニズムが実に見事にスケルトン加工されている。しかも表裏だけでなく側面までシースルー化され、全方位から内部が鑑賞できる。外装もブランド初のオクタゴンケースで”ラグスポ”調のスタイリッシュ感を纏った。実物を手に取れば、このハイパースペックで60万円を切るプライスがいかに価値あることか誰もが実感するに違いない。

T8 フルスケルトン トゥールビヨン ジ・オリオン
ベゼルビスが印象的なオクタゴンケースに、香箱2つで60時間パワーリザーブを実現する手巻きCal.ZT05を搭載。右から伸びた3本のバーが冬の夜空に輝くオリオン座の中の3連星を表すことから”ジ・オリオン”と命名された。ラグから流れるように伸びるストラップは高品質フッ素ラバーを使用。ステンレススティール、ケース直径43mm、3気圧防水。世界限定1000本。59万4000円。



上／サファイアクリスタル・バックからも内部機構の美しさが確認できる。裏面に「XXX/1000」のシリアルナンバーを刻印。下／ドルケースにサファイアクリスタルを採用。強度も透明感も歴代最高！

◆ゼロの詳しい商品情報についてはコチラ！

問い合わせ＝ゼロタイム URL:zerootime.com

文=大野高広　写真＝近藤正一

（ENGINE 2023年1月号）

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