時計選びの基準が新たな局面に入ってきた。
これまでは使用するシーンを意識したルール的なものが存在したが、今は自身の”個性”や時計の持つ”物語”をより重視するように。性別やスタイルを超えたデザインやサイズ、また、環境に配慮した素材や従来の常識を覆す性能、異ジャンルとのコラボレーションなど、新たな取り組みが増えてきている。
そんな”これから”の時計選びの楽しみ方を「ハイパースペック」「モアバリュー」という要素に注目し、「オーデマ ピゲ」渾身のモデルの魅力を通して紹介する。
コンセプトを掲げる近未来のハイコンプリケーション
凄腕の特殊時計工房を傘下に収めているオーデマ ピゲでは、これまでに数多くのハイパースペックな時計を製作してきた。その中心にあるのが、ロイヤル オークの誕生30周年となる2002年にスタートした「ロイヤル オーク コンセプト」。コンセプトと銘打つが、決して空想的な時計ではなく、きちんと実用に適している。同社の特徴的な8角形ベゼルを継承しつつ、多面構成のケースや特別な素材、そしてトゥールビヨンを中心とするハイコンプリケーション機構を搭載し、全体をモダンなデザインでまとめている。
「ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMT」は、2011年の誕生以来、素材やカラーリングを変更しながら愛され続けているヒット作で、今年もカラーリングに凝った新作が登場している。特に日本限定モデルは温かみのあるバーガンディ色をダイアルやミニッツリング、ストラップに取り入れることで、迫力あるデザインにファッション的な魅力も加えた。目の肥えた時計愛好家が多い日本市場に向けた限定モデルは、他国からも熱い視線を集めるほど人気が高い。そういう点では、さらなる価値を持つ時計とも言えるだろう。
ロイヤル オーク コンセプト フライング トゥールビヨン GMT 日本限定モデル
9時位置にフライングトゥールビヨン、6時位置にリュウズ位置インジケーター、3時位置にGMT表示を備えるハイコンプリケーション。4時位置のプッシュボタンで操作するGMT表示は、2枚のディスクが重なっており、数字ディスクが12時間で一周するのに対して、デイナイト表示は24時間で一周する仕組み。手巻き。サンドブラスト仕上げのチタン、ケース直径44mm、10気圧防水。日本限定。価格は要問合せ。
搭載するムーブメントは、自社製のキャリバー2954。ツインバレルとなり、複雑なメカニズムながら約237時間のロングパワーリザーブを実現した。裏側のスケルトン仕上げも美しい。
◆オーデマ ピゲの詳しい商品情報についてはコチラ!
問い合わせ=オーデマ ピゲ ジャパン Tel.03-6830-0000
文=篠田哲生 写真=近藤正一
(ENGINE 2023年1月号)
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