エンジン編集部員が連載でお届けするシトロエン・エグザンティアの修理奮闘記!
全ての画像を見る
エンジン編集部のウエダが2021年6月、シトロエン・エグザンティアをヤフー・オークションで購入。価格は7万円、走行距離が約16万kmで、内外装は傷だらけのクルマながら、板金塗装代50万円、部品代70万円、工賃80万円の、計200万円を投じて仕上げることに……。14回目のリポートは、事前の打ち合わせの重要性と、ダッシュボードの組み付けと、不具合カ所の補修作業についてご報告する。オリジナルにこだわりたかったが……もともとこのリポート車は欧州仕様のフロント・バンパーや、野太い音を立てるマフラー、16インチの大径ホイールなどを装着していたので、絶対にオリジナルにこだわりたい、という思いはさほど強くはなかった。でも、乗ると必ず視界に入るインテリアに関しては、ほぼ新車当時の佇まいを残していたので、できればそのまま残したい……と考えていた。
しかし、それは残念ながら僕のミスで叶わなかった。カークラフトにそうそう通い詰めるわけにもいかず、ちゃんと事前に話しておかなかったのがいけなかったのだが、気がついた時にはダッシュボードの上に、めくれあがったデフロスターの周囲をがっちりと固定する、お手製のモールが新たに付いてしまっていたのである。カークラフトでは苦労してアルミ角材を利用した固定用の治具と無数のクランプを使って、接着剤が剥がれてめくれ上がってしまったダッシュボードを見事に元に戻すことに成功。ただしフロントのガラスから入ってくる夏場の熱と、内部からのヒーターの冬場の熱で、将来的にまためくれ上がってしまうことは避けられないと判断した。そこへ、ちょうど廃棄する予定だったリア・バンパーに付いていた金属のモールが、デフロスターのカーブにぴったりと合うことを発見。これ幸いと塗装し装着してしまったのである……。ぱっと見には違和感はなく、見事なアイデア賞ものだとは思うのだが、丸いねじで固定されており、当然ダッシュボード上部には8カ所のねじ穴が空いてしまっている。
確かに、メンテナンスをする立場から考えれば、ダッシュボードの脱着は「2度とやりたくない」というほどの手間の掛かる作業なのだから、再発しないようにアイデアを巡らせるのは当然だ。ここはちゃんと要望を伝えておかなかった僕が悪い。対策として、これ以降の作業は依頼する項目をきちんと書面で渡すことにした。おそらくねじを外すとせっかく貼り合わせた部分の強度が落ちてしまうのでモールは付けたままにしているが、いつか状態のいいダッシュボードを探し出して交換するか、穴を修復して元の姿に戻そうと心に決めた。前回ご報告したハンドル位置の変更や変速機の換装も諦めたわけではないし、あっても損をするものでもないので、前期型のエグザンティアに狙いを絞り、部品取り車の捜索は続けている。
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
いますぐ登録
会員の方はこちら