2023.01.04

CARS

「英国がクルマ好き最後の砦!?」【主筆ライター関が選ぶ、2022年の10大トピックその2】

「ENGINE WEB」の自動車ニュースで主筆を務める関 耕一郎氏が2022年に執筆したニュースの中から気になる10つのトピックをピックアップし、ランキング形式で発表。第2回目の今回は9位から7位までを紹介する。

9位:スーパースポーツ・ブランドSUV

9位は、「フェラーリ・プロサングエ」と「ランボルギーニ・ウラカン・ステラート」、イタリアの2大スーパーカーブランドによるクロスオーバーSUV的モデルの投入だ。巷ではフェラーリ初のSUVと評されるが彼らは頑なにプロサングエを4ドア・スポーツカーだと主張。ミドシップ・スポーツのウラカンにSUVの要素を盛り込んだウラカン・ステラートもランボルギーニは「全地形対応スーパーカーだ」と標榜する。どちらのメーカーもSUVとは主張していないが、「SUV人気ここに極まれり」という印象を強く抱かせるモデルだ。



8位:英国小規模メーカーのスポーツカー

8位は、「モーガン・スーパー3」と「ゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)T.33」、英国が誇る2つの小規模メーカーから誕生したスポーツカーだ。完全電動化へ向けて着々と前に進む欧州にあって、やはり英国人はうれしい悪あがきをしてくれる。

世界屈指の老舗スポーツカー・メーカーのモーガンは新設計の3輪スポーツカーを、カリスマ・カー・デザイナーのゴードン・マレー氏が率いる新興メーカーは2作目となる独創的なスーパーカーを、純エンジン車でつくり上げた。そういえばマレー氏は英国きってのエキセントリックなスポーツカー・メーカー「TVR」の新型車をデザインするとして名前が挙がったこともある(そちらの続報は聞こえてこないが……)。やはり英国の小規模メーカーがクルマ好きの最後の砦となってくれるのだろう。



7位:EVの隆盛

8位、9位とは打って変わって、7位として取り上げるのは電気自動車(EV)の隆盛ぶりだ。BMWが1月に「iX・M60」、ロータスは3月に「エレトレ」を公開。10月にマセラティの新型「グラントゥーリズモ」、11月には「アバルト500」のEV仕様が登場するなど、パフォーマンス・カーの分野でもEVが幅を利かせ始めた。

日本市場を見ても、7月には中国のEV大手であるBYDが販売計画を発表し、11月にはフォルクスワーゲンが満を持して「ID.4」を導入。さらに、ホンダとソニーがEV事業における提携を表明し、トヨタは2021年末に一挙披露した試作EVの量産化を進めつつある。きわめつけは、軽EVである「日産サクラ/三菱eKクロスEV」の日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)受賞だ。ENGINE誌面でもEVの出番は増えるだろうが、動力源はなんであれ、楽しいクルマが増えてくれるのであれば御の字だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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