2023.03.25

CARS

「ヤバいです! 乗ったら欲しくなる!?」 ロータス最後のエンジン・モデル! これがエミーラに試乗したモータージャーナリストの生の声だ!!

ロータス・エミーラ

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! 405psのV6スーパーチャージャーを6段MTで操る楽しさと言ったらない! 最後のエンジン・モデル、ロータス・エミーラに乗って嶋田智之さん、岡崎五朗さん、国沢光宏さんの3人が思わず叫んだ!

惚れてまうやろ!


正直に白状するなら、実はそれほど期待してはいなかった。何せ車重は1.4トン越え。エリーゼを起点にする一連のシリーズの中で最も“らしい”と今も感じているある種の理想形、エリーゼ・シリーズ1のようなロータスとはかなり開きがありそうじゃないか、と。なのに、だ。今ではエミーラにベタ惚れである。でも、仕方ないじゃないか。今回は会場内のスラローム・コース限定の試乗だったのだが、抜群のサウンドを聴かせる3.5リッター V6を全開にして加速し、最初のターンを前にブレーキング、そしてステアリングをスッと切り込むと、エミーラはヒラッと美しく身を翻したのだ。グイッでもスパッでもなく、ヒラッ。エリーゼ・シリーズ1に初めて乗ったときの感激を思い出すような、しなやかにして軽やかな動きに一瞬で心を奪われた。しかも、どうにだってできそうな自在感。おまけに405psのV6スーパーチャージャーを6段MTでコンタクトする快感。ついでにいうなら乗り心地もなかなかでGT性能もよさそうだ。ロータスとしての完成度がいきなり高い。惚れなきゃウソでしょ。(嶋田智之)



非日常と日常を行ったり来たりできる!

軽さ命のロータスとしては決して軽くはない。しかしそれと引き換えに、エミーラにはイマドキのスポーツカー・ユーザーが求める要素がてんこ盛りされた。それはグラマラスなボディ・デザインだったり、有り余るほどのパワーだったり、豊富な装備だったり、日常に無理なく取り入れられる実用性だったりする。上質なレザーをあしらったコックピットには最新のインフォテインメント・システムが奢られ、シート背後には脱いだコートやブリーフ・ケースが収まるスペースが用意されている。このクラスの王者であるケイマンがそうであるように、ドライバーの要求に応じ非日常と日常を行ったり来たりできるのがエミーラである。とはいえそこはロータス。ドライブ・フィールはかなりスパルタンだ。会場内スラローム・コースのみの試乗だったが、クラッチはずっしりと重く、エグゾースト・ノートは腹に響き、ステアリングは手応えに溢れ、身のこなしは徹底的にソリッド。ロータスが「最後のエンジン・モデル」と謳うエミーラは、エンジンの存在感を強く味わわせてくれるスポーツカーだった。(岡崎五朗)



これはヤバイです!

すっかり売り切れてしまい買えないと思っていたエミーラながら、ディーラー在庫車は60台ほど残っているという。ヤバいです! 乗って欲しくなったらどうしよ? というのも今後出てくるモデルはAMGの2リッター 4気筒+デュアルクラッチ自動MT。3.5リッタースーパーチャージャー+6段MTモデルはもう予定にない。スポーツカーはマニュアルでしょう、と決めている私からすれば、エミーラを新車で買える最後のチャンスだったりする。ハンドルを握って腰が抜けるほど良いクルマなら手が出ちゃいそう。ということで走り出すや、いろんな意味でロータスです! フェラーリと似たエクステリアながら、挙動のすべてが軽快。一回り大きいエリーゼに乗ってるみたい。大柄なボディを持つエヴォーラは少しばかり大味で、ピュアなロータス好きからすれば少し違う感じながら、エミーラはロータスど真ん中です。今回の個体、誰にでも乗れるようアンダー傾向にセットアップされていたけれど、アライメントを変えてやればバッチリ好みに仕上がるだろう。どうする私?(国沢光宏)

写真=郡大二郎/神村 聖/茂呂幸正

(ENGINE2023年4月号)

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