2023.03.26

CARS

「今時こんなに低い場所に座らされるなんて、どうかしてる!?」 9000回転も回るNAフラット6も尋常じゃない! これがポルシェ911GT3に試乗したモータージャーナリストの生の声だ!!

ポルシェ911GT3

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! 自然吸気4リッターフラット6は9000rpmからレッド・ゾーンの超高回転型! 異次元のロードカー、ポルシェ911GT3に乗って桂伸一さん、九島辰也さん、桐畑恒治さん、西川淳さんの4人が思わず叫んだ!

異次元のロードカー

最新の911GT3で走り出した私の第一声は、ドライビング・セオリーって何? という自問自答だった。自然吸気4リッターフラット6は9000rpmからレッド・ゾーンの高回転型で、そこまでの全域が実用域。どの回転からでもアクセルを踏むと同時に太いトルクが立ち上がり目の覚める加速を展開する。レッド・ゾーンまで使うのはサーキット走行に残しておけばいい。その瞬発力は7段PDKの加速重視のギヤ比も関係する。左右のパドルを駆使すれば、瞬時のシフトアップはもちろん、ダウンシフトもパドルを引いた瞬間に完璧な自動ブリッピングによる回転合わせとともに完了する。曲がりたい時にステア操作すれば、加速中はともかく、旋回中の“追”舵角にも横に移動するように反応する。コーナー進入時は減速して前輪荷重を増やして……云々というセオリーは何処へ!? それには前後の極太タイヤの威力と後輪ステアも絡む。RWDの駆動力と前輪の接地幅が効く操縦性と、引き戻されるように急減速するブレーキ力も含めて圧巻。スリックタイヤを履けばニュル24時間レースも可能な、異次元のロードカーだ。(桂伸一)

アルカンターラを多用してレーシーな雰囲気に仕立てられたコクピット。ケイマンGT4RS 同様、MT風のシフトノブを持つが7段PDKだ。

ある意味安全なクルマ?

このクルマに関しては、とにかく走りの印象しかない。バケット・シートに身をまかせ、ステアリングに神経を集中すると、そこからGT3ならではの特別な世界が広がる。“特別”なのは、公道がサーキットと化してしまうこと。動き出しのトルクの急激な持ち上がり。後方から聞こえるエンジン音。ロー・プロファイル・タイヤの転がり出しはまさにレースカーだと思う。市販車とは明らかに別物の味付けだ。まぁ、GT3なんだから当たり前なんだけどね。これまでもそうだったし。ただ明らかに言えるのは扱いやすいということ。走り出すとすべての操作系は重からず軽からず、スイスイと動かせる。それにどんなに景色が後へ流れていこうと沈み込んだボディはどこまでも安定していて、スピードに対するワクワク感と同時に安心感が伴う。コントロール性の高さがそう思わせるのだろうが、「これって、もしかしてある意味安全なクルマ?」と思ってしまうほどだ。そして、それはきっと速度が上がれば上がるほどそう感じるに違いない。サーキットに持ち込めばそれは判明するはずだ。(九島辰也)

試乗車のシートはオプションのフルバケット。

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