2023.04.02

CARS

「このクルマが似合う大人になりたい!」 昔も今も、SUVの頂点に君臨するのはこのクルマ これがレンジローバーSVに試乗したモータージャーナリストの生の声だ!!

レンジローバーSV P530

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! かつて砂漠の王様と言われ、いまもSUV の頂点に君臨するレンジローバーSVに乗って、斎藤聡さん、生方聡さんの2人が思わず叫んだ!

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いまもSUV の頂点に君臨

しんなりしっとりしたソフトな味付けのエアサスの上に超重量級ボディを載せる乗り味は、大型クルーザーが波を割って行くのを連想させられる。軽量でスポーティなクルマの機敏な身のこなしとは反対側にある独特の乗り味だ。これはコンフォート・モードの話で、スポーツを選べば、その表情はガラッと変わって、カチッとした節度ある乗り心地に。ただ、個人的には、ちょっと緩めのコンフォートの乗り味が好きだ。エンジンはBMW製4.4リッターツインターボで530ps/750Nmを発揮。無造作にアクセレレーターを踏み込めばその巨躯をものともせず、猛然と加速をはじめ停止状態から4.6秒で100km /hに達してしまう。その時に感じる圧倒的な質量感が刺激的でたまらない。もっとも、最大トルク750Nmのフル加速など、ごくたまに楽しめば十分。途方もないパワーとトルクを発揮するエンジンの静かな息づかいをボンネットの下に感じながら、しんなりした乗り味をゆったり楽しむのがいい。かつて砂漠の王様と言われ、いまもSUV の頂点に君臨するレンジローバーSVの贅沢な楽しみ方だ。(斎藤聡)

全長×全幅×全高=5065×2005×1870mm。ホイールベース=2995mm。車量=2680kg。車両価格=2568万円。

似合う大人になりたい!

いつもひとつ先の時代の洗練を、われわれに見せてくれるレンジローバー。最新レンジの、シンプルさをきわめたエクステリアを眺めるだけでも、期待どおりのクルマであることが伝わってくる。ドアを開けると、その奥にはラウンジのように居心地のよい空間が広がっている。クルマに乗ってどこかへ出かけるというよりも、すでに目的地でくつろいでいるような気分だ。タイヤがひと転がりしただけで、そのクルマの善し悪しがわかるという話をたまに耳にするが、このレンジローバーはまさにそんな一台。動き出しが実に滑らかで、乗り心地もとても穏やか。私の頭には「上質」と「洗練」という言葉がすぐに浮かんだ。タイヤが2回転目に入ったあとも、上質と洗練の評価は変わることなく、心地よい時間が過ぎていく。低回転からトルク溢れるエンジンは、右足に力をこめると力強く吹け上がるが、あえて踏み込まずに心穏やかにドライブするほうが、このクルマには似合っているし、このクルマが似合う大人になりたいと思う。(生方聡)

前後で仕立ての異なる非常に凝ったシートは61万5000円のオプション。

写真=郡 大二郎/茂呂幸正/神村聖/小林俊樹

(ENGINE2023年4月号)

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