2023.04.21

CARS

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素敵な毎日が待っている! フランス人のセンスが光る、アルカナE-TECHフルハイブリッドのニューモデル「エンジニアード」に試乗!!

グッと高級感が増したアルカナE-TECHフルハイブリッド・エンジニアード。

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クーペ・フォルムのスポーティなスタイルと、F1由来の先進的なフルハイブリッド・システムの走りが好評のルノー・アルカナE-TECHフルハイブリッド。これまでのR.S.ラインに代わって内外装がよりプレミアムな雰囲気にアップデートされたアルカナE-TECHフルハイブリッド・エンジニアードが登場。モータージャーナリストの森口将之氏が試乗した。

大事なのはセンス

パリの道を歩いていると、美しさとは飾り立てることではないことを教えられる。通りに花を添えるカフェやブティックの看板は、いずれも控えめ。歴史を感じさせる街並みにしっくり溶け込みながら、自分たちのメッセージをセンスよく伝えている。



フランスは昔から景観を大切にしてきた国で、ルーブル美術館やノートルダム大聖堂などの歴史的なモニュメントは、いっしょに見える建物も含めて規制の対象になっているとのこと。伝統的な街並みを保護する法律もあって、こちらを手がけたのは当時文化大臣だった作家のアンドレ・マルローで、「マルロー法」と呼ばれている。

看板については、1階だけで営業しているカフェやショップは、2階以上に出すのは基本的に禁止で、看板の色や形などにも厳しい規定があるという。建物全体で営業しているホテルなどは、2階以上に看板を掲げることもできるけれど、実際はホテル側が自主規制をしているそうだ。

もちろんここで暮らす人たちの多くは、この考え方に賛同している。それ以前に、住民一人ひとりにその意識が根付いているようで、街行く人のファッションやライフスタイルにも、それが現れている。アピールよりもセンスを大切にする意識が、まちづくりに結実していると言えるかもしれない。

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エンブレムをブラックアウト!
 
ルノー・アルカナに新たに設定されたグレード、E-TECHエンジニアードを目の前にして、パリの街並みにまつわる、このエピソードを思い出した。

E-TECHエンジニアードは、先進性とエレガンスをアピールするグレードとのこと。クーペSUVのフォルムにE-TECHハイブリッドを組み合わせたアルカナは、もともとそのイメージを備えていた。新しいグレードは、個性的なキャラクターをさらに引き立てる存在ということができそうだ。

ボディカラーは3色が用意される。その中から今回は、グリメタルMと呼ばれる新色をまとった1台に乗ることができた。



実車を前にしてまず気づくのは、フロントマスクのF1ブレード、サイドシル、ホイール、ツインエキゾーストフィニッシャーにウォームチタニウムカラーの差し色が入り、グリルとリアスポイラー、前後のエンブレムとスキッドガードはグロスブラック仕上げになっていることだ。

クルマに限らず、エレガンスを表現しようとすると、どうしても派手になりがち。そんな中で、ウォームチタニウムカラーという絶妙な色に着目したセンスはさすがというほかないし、製品のラベルであるエンブレムはクロームメッキなどで目立たせたいはずなのに、あえてブラックアウトした決断にも拍手を送りたくなった。

◆大人好みのエレガントな雰囲気! ルノー・アルカナE-TECHフルハイブリッド・エンジニアードの詳しい情報はこちら!


インテリアでは、インパネやステアリングのアクセントライン、シートやドアトリムなどのステッチが、エクステリアと同じウォームチタニウムカラーで控えめにドレスアップ。センターコンソール助手席側のネットポケットも同色で揃えていて、さすがはファッションの国、細部まで手は抜いていない。







従来からあるR.S.ラインでは、これらの部分が赤で統一されていて、かなりスポーティな雰囲気だった。なので一転してシックな空間に変身したエンジニアードの仕立てには驚いたが、時間を経るにつれ、むしろこの仕立てのほうが、アルカナのキャラクターに似合っているのではないかと思うようになった。
 
E-TECHハイブリッドをはじめとするメカニズムは、これまでのアルカナと共通とのこと。しかし実際にドライブすると、日本に導入したて車両と比べて、洗練度が増していると感じた。

たとえばパワーユニットは、E-TECHハイブリッドならではのダイレクトなフィーリングはそのままに、ギアチェンジが滑らかになり、シフトタイミングも日本の道路事情に見合ったものになっていた。全般的に静かになっていたことにも気づいた。



速度を上げていくにつれてルノーらしいしっとり感とフラット感が増してくる乗り心地、背の高さを感じさせない自然なハンドリングはいままでどおりで、ADASの信頼できる作動感ともども、相変わらず好感が持てる。

燃費が素晴らしい点も今までどおりで、今回は東京都内の移動に留まっていたのに、メーターの燃費計はリッター21km台をコンスタントに出していて、E-TECHハイブリッドの効率の高さは本物だとあらためて教えられた。

アルカナE-TECHエンジニアードに乗りながら、かつてルノーがコンパクトカーをベースに仕立てたプレミアムモデル、サンク・バカラを思い出した。

見た目の演出は控えめではあるけれど、デザインやカラーが洗練されているので、結果的にはゴテゴテ飾り立てた車種より、むしろ高級だと感じるところが共通していたのだ。

パリの街並みやそこに暮らす人たちの美に対する考え方を、クルマに反映したような仕立てだと言い換えてもいいだろう。あの街を愛する日本人のひとりとして、アルカナE-TECHエンジニアードに引き込まれるのは、だから当然ではないかと納得しつつあるのだ。

◆センスのいいデザインと先進の走り! ルノー・アルカナE-TECHフルハイブリッド・エンジニアードの詳しい情報はこちら!


文=森口将之 写真=望月浩彦



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