2023.04.22

CARS

「ダウンサイジングターボの世にあって、数少ない、回しても楽しいユニットである!」 これが「DS4」に試乗したジャーナリストの生の声だ!

DS4リヴォリ・ピュアテック

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! 実はもっともフランス車らしいバランスの取れた運転感覚を備えている! DS4に乗った高平高輝さん、山田弘樹さんの2人は、思わず叫んだ!

エンジンがいい

2022年4月に日本上陸したDS4は、新世代DSブランドの第4段、背の低いクーペSUVというか、背の高い5ドアハッチバックというか、ちょっと他とは違うことをアピールするCセグメントのクロスオーバーである。リヴォリ・ピュアテックは凝りすぎではないかと思えるほどの内外装よりもそのEB型1.2リッターターボが好印象である。130ps/5500rpm、230Nm/1750rpmという出力/トルクはプジョー308などに積まれているものと同じ。同じ回転数で300Nmの最大トルクを生み出す1.5リッターターボディーゼルほどの力強さはないものの、代わりにストレスなく健康的に吹け上がる軽やかさが美点だ。高めのギヤで軽く踏んで加速する際だけはわずかな振動が感じ取れるが、それ以外では3気筒ゆえのネガは感じられない。すっきり嫌味がなく、普段使いでは十分に扱いやすいエンジンで、さらに全開時でも無理強いしている感じはしないのが嬉しい。ダウンサイジングターボの世にあって、数少ない、回しても楽しいユニットである。(高平高輝)

全長×全幅×全高=4415×1830×1495mm。ホイールベース=2680mm。車重=1420kg。車両価格=477万9000円。

DSはバランスがいい

DSはステランティスのフランス三兄弟のなかにあって、一番乗り味がバランスしている。シトロエンは「乗り心地」、プジョーは「スポーティさ」というキャラクターの色分けを強調しすぎるところがあり、その両方を兼ね備えたDSが、実はもっともフランス車らしいバランスの取れた運転感覚を備えていると私は思う。かつCセグメントのクロスオーバーSUVであるDS4は、その味わいや質感を味わう上でベストなサイズ感だといえる。ただ試乗した「ピュアテック」はDS4における最もベーシックなグレードで、この伸びやかで美しいボディをしとやかに走らせるには1.2リッター直列3気筒ターボ(130ps/230Nm)のキャラクターがちょっとミスマッチだ。8段ATのステップは小排気量ターボの低速トルクを巧みに引き出し、踏み込めばカラッと気持ち良い吹け上がりで速度を乗せてくれる。しかし加速時の音質やトルクの盛り上がり方がいまひとつ。選択肢としては1.5リッターディーゼル・ターボもあるが、DS4こそモーターの静粛性とトルク追従性を活かせるPHEV、もっといえばピュアEVが似合うはずだ。(山田弘樹)

写真=小林俊樹/神村 聖/茂呂幸正/郡大二郎

(ENGINE2023年4月号)

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